2021 Fiscal Year Research-status Report
Research for elucidating mechanism of stress vulnerability mediated by adipokine-evoked microglial activation in the obesity
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21K11588
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
山脇 洋輔 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (90584061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 進 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (60461505)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | グリア / 肥満病態 / レプチン |
Outline of Annual Research Achievements |
うつ病の病態には脳内炎症が関与しているという神経炎症仮説が提唱されている。神経炎症仮説においてグリア細胞の関与が報告されており、申請者はミクログリアに着目した研究を行ってきた。近年、肥満やメタボリック症候群などの生活習慣病がうつ病の発症リスクであることが報告された。肥満病態下では炎症性サイトカイン様の作用を有するレプチンなどのアディポカイン量が増大している。本研究では、肥満状態時の炎症性アディポカインなどの末梢性液性因子を介したミクログリア活性化によるストレス脆弱性亢進の機構解明を行う。 慢性的な高脂肪食負荷による肥満病態モデルの作製および肥満病態における脳内炎症応答の変化および基礎的な行動実験を行った。 5週齢のC57BL/6マウスに高脂肪食を15週間与え続けることで肥満病態モデルマウスの作製を試みた。高脂肪食負荷はコントロール食負荷に比して、有意な血中レプチン濃度の上昇及び、顕著な体重増加を引き起こした。さらに、グルコース負荷試験において、高脂肪食負荷は耐糖能異常を引き起こした。よって、高脂肪食負荷による肥満病態モデルマウスの作製は成功した。一方で、うつ病に関与している前頭前皮質と海馬においてミクログリアとアストロサイトは高脂肪食負荷によって軽微な活性化を示した。 神経炎症仮説に則したモデルとしてLPS誘導性うつ病モデルを用いられている。肥満病態がLPS投与による生理応答にどのような影響を与えるかを検討したところ、投与24時間後において、LPSを投与した肥満マウスにおいてのみ自発運動量の低下と海馬における炎症応答関連遺伝子の発現亢進が観察された。すなわち、肥満病態は脳内炎症に基づく行動変化および生理的変化を助長することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、肥満病態モデルの作製に成功していること。また、LPS誘発モデルにおいて肥満病態と炎症の相互作用を行動変化および海馬における遺伝子発現変化において観察できていることからおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
肥満病態がLPS誘発性うつ病モデルに与える生理的変化について実験を追加し、まとめるとともに、繰り返し拘束ストレスによる行動変化に対して、肥満病態が与える影響を検討していく。また、MACSシステムを用いて肥満マウスの海馬から単離したミクログリアを用いて、肥満病態下の海馬ミクログリアの遺伝子発現変化を網羅的に解析する。これらの実験を行うことで、肥満病態がストレス応答性に与える影響をミクログリアに着目して明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス対応のため、試薬の納入に時間を要してしまったこと、それに伴う解析(外注による網羅的遺伝子解析)が次年度に繰り越されてしまったためである。2022年度は本解析を行うとともに、ストレス応答性による影響の検討を行う。加えて、現在得られたLPSモデルに関する知見の研究も進めていく。
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Research Products
(1 results)