2023 Fiscal Year Annual Research Report
小腸FGF19産生・分泌を基盤とした健康長寿を目指す栄養療法
Project/Area Number |
21K11594
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
金子 一郎 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (40389515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩崎 雄治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (70908748)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | FGF19 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に開発した、FGF19誘導化合物のスクリーニング(FGF19プロモーターを組み込んだ高感度安定レポーターアッセイ)により、強力なFGF19誘導化合物を同定することができた。その同定した化合物が老化予防に寄与するか、食事誘導性老化筋萎縮モデルマウスを用いた生理学的検討を行った。高齢者のサルコペニアでは低栄養に起因する場合が多く、そのモデルとして5%低タンパク食飼育(12か月齢から15か月齢まで飼育)による筋量低下マウスを作成し以下の実験おこなった。 ①自発行動解析(活動量の評価)と小動物用マイクロCTを用いた体組成測定(筋肉量及び体脂肪量の評価)筋力の測定と骨格筋重量の評価をおこなった。 ②ELISA法により血中FGF15濃度を測定した。またキャピラリー電気泳動質量分析装置(CE-MS)を用いて骨格筋および血中アミノ酸濃度を測定し、評価した。 ③骨格筋RNA精製とcDNA合成:定量PCR法を用いて、筋分解マーカーであるMuRF1およびMAFbx mRNA発現の検討とFGF19シグナルEgr1 mRNA発現の検討を行った。 以上の実験により、FGF19誘導化合物がvivoにおいて骨格筋萎縮予防に効果を示すことを見出した。この化合物はFDAによって認証されたものでヒトへの安全性は確認されているが、副作用として脂質代謝異常をおこすことが報告されている。今後より安全性の高い派生物の開発が必要となる。
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Research Products
(2 results)