2021 Fiscal Year Research-status Report
灸刺激による筋機能改善効果が下肢バランス能力へ与える影響
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21K11600
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
池宗 佐知子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 講師 (80571166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 佳恵 湘南工科大学, 工学部, 准教授 (90584441)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 灸刺激 / 筋機能 / バランス能力 / トレーニング / 動画 |
Outline of Annual Research Achievements |
下腿への灸刺激によるバランス改善能力の効果に関する初期データを採取した。灸刺激として、どこでも使用できる火を使わない灸(灸刺激)を用い、灸刺激前、灸刺激中、灸刺激後の3ポイントにおける30秒間の重心動揺(閉眼片脚立ち)の測定を6名に行った。灸刺激中は、下肢に灸を貼付したまま測定を行った。その結果、平均した総軌跡長の長さは、灸刺激中、灸刺激前、灸刺激後で短くなった。一方で安静15分前後での総軌跡長は安静後に短くなり、慣れという点も考慮し、さらに検討を進めていく。 また、トレーニング動画作成に向け、YouTubeで公開されている動画の中でトレーニングに関わる動画を選定し、視聴回数を1,000回以下(低視聴群)と10万回以上(高視聴群)に分け評価した。低視聴群は40動画、高視聴群は51動画であった。これらの動画について、サムネイル、タイトル、動画のわかりやすさ(わかりやすさ)、文字の見やすさ(文字)、話し方、種目の難易度(難易度)、動画の長さを5段階で評価したところ、再生回数の多い動画は、サムネイル、タイトル、わかりやすさ、文字、話し方において再生回数が低い動画と比べ有意に高い値を示し、再生回数を増やすには人々の興味を引く構成作成が必要であることがわかった。これは、さらに同一動画を大学生8名に視聴させ評価者間のばらつきを検討したところ、大きなばらつきはなかった。 そこで、これらのキーワードを参考にし、動画の見え方を検討するため、同一トレーニングについて音声の有無、トレーニングの角度等異なる2つの動画を作成し、評価させたところ、標準的なトレーニング以外にEasyモードやHardモードを作成したものは評価も良い一方、ある程度しっかりと膝の角度や動きなどが見えない服装は改善すべき点として挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動画を配信する段階までは持っていけていないが、動画作成のための必要な素材は揃えており、現在、動画作成を行っている。また、基礎データとなる灸刺激についてのバランス能力の評価を得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
トレーニング動画を作成するための素材となる基礎動画は撮影を終えているため、これらを編集し、動画を作成する。コンセプトとしては、日常で実施可能、かつ簡便であり体力の維持・増進に寄与するものであり、対象者の体力状況が異なることを考慮し、同一のトレーニングをNormal、Easy、Hardの3種類の強度に分け実施できるものとする予定であり、これらを作成次第、まずはYouTubeでの限定公開、評価、修正を行い、一般公開へ持っていく予定である。また、灸刺激とバランス能力の評価については、火を使わない灸以外の灸においても評価を行い、刺激後に最もバランス能力が安定できるものを選定する。さらに、冷えとバランス能力の関連も同時に評価し、冷えの改善がバランス能力を改善するかどうかについての評価も行う。
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Causes of Carryover |
当初予定した人数の実験を実施できていないこと、並びに学会がオンライン等での実施となり旅費を使う必要がなかったために次年度使用が生じた。
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