2022 Fiscal Year Research-status Report
灸刺激による筋機能改善効果が下肢バランス能力へ与える影響
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21K11600
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
池宗 佐知子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 講師 (80571166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 佳恵 湘南工科大学, 工学部, 准教授 (90584441)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バランス能力 / 筋機能 / 重心動揺 |
Outline of Annual Research Achievements |
トレーニングが特に重要となる対象者は、将来ロコモティブシンドロームになる可能性が高いものである。特にバランス能力が低下するというこれまでの研究成果ではあったが、このような対象者に対する介入前に重心動揺を含めた評価を十分に行なっていなかった。また、この点を解決させることで、よりトレーニング効果と結果を結びつけることを考えている。 そこで、ロコモティブシンドロームの可能性のある対象者と、健常成人に対し、重心動揺だけでなく、足趾筋力測定や重心動揺時間の測定を行った。その結果、ロコモティブシンドロームの可能性として、ロコチェックの有無により対象者を分けたところ、26%がロコモの可能性を有する対象者となった。特にこれらの対象者は、バランスを維持するための重心動揺測定における総軌跡長の短縮が認められた。さらに詳細な解析は必要であるが、大学生において、明らかな筋力の低下を認めることは難しい。一方で、足関節の可動性の低さから総軌跡長が短縮し、バランスを崩しやすくなっているものと考える。 そこで、足関節の柔軟性を改善させることを念頭におき、灸刺激を行い、また、将来の筋力低下を補うための習慣化可能なトレーニングを併用していくことの効果を検討する。灸刺激はセルフケアとしても刺激が可能であり、鍼灸師等が必要となる鍼刺激と比較することで、灸刺激の有用性を示していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで、下腿への筋刺激を考えていたが、足関節の可動性を考慮する必要があり、もう少し基礎データの収集が必要な状況である。現在収集したデータに、トレーニングの見せ方等を考慮した動画を組み合わせ、研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
トレーニングが重要である対象者(20名程度)に対し、足関節の可動性の評価を加え、身体特性の詳細を評価する。さらに、この対象者に、運動トレーニングのみの期間と、自己下腿への灸刺激法を刺激と運動トレーニング実施期間を行い、灸刺激の効果の有無を検討していく予定である。その際、足底部等の温度測定なども評価し、データを増やす。なお、長期的に介入を行うために、被験者謝金として使用予定である。また、これまでの成果を学会発表、論文発表等を行う予定ある。
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Causes of Carryover |
灸刺激等を行う介入の実験ができなかったこと、さらに、運動トレーニングの実施実験まで研究が進んでいない点から、人件費の支払いがなかった。また、学会もオンライン等で実施されており、当初の予定していた旅費等の使用がなかったため。
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