2023 Fiscal Year Research-status Report
高齢者施設における写メを利用した食事調査ならびに健康管理システムの構築
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21K11639
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
大槻 誠 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (60367878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 明展 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (10508526)
鶴岡 信治 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (30126982)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自動計測システム / 画像処理 / プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究では、機械学習の方法を使用して、調理物領域を分離する方法を検討したが、人間の分離能力に比べ、格段に低いことが明確となった。そこで本年度は人間の判断結果を検証できる画像処理システムの開発を検討した。 処理対象:研究では「写真を用いた食事摂取量の評価」で使用された画像から手作業で、食器の部分を抽出した食器画像を使用した。システム開発用言語:プログラミング言語Pythonによる画像処理ライブラリOpenCVを用いて、調理物領域と食器領域の分離システムを開発環境Spyderにより開発した。処理の流れ:1)食器画像の色成分(RGB)ごとのヒストグラムを作成、2)食器画像の色成分(RGB)を分離し、色成分画像を作成、3)特定の色成分画像に対して、ヒストグラムを参照し、手動でしきい値を決定し、しきい値処理により、調理物以外の領域(食器領域とお盆領域)を抽出し、マスク画像を作成、4)色成分画像とマスク画像との論理積により、色成分画像において調理物領域を抽出、5)各色の調理物領域の色画像を合成し、調理物のカラー画像を作成。 結果として1)調理物領域の検出は、手動でしきい値を決定すれば、ご飯、いかフライでは、人間の感覚に近いしきい値を設定できることが分かったが、サラダ領域は、容器の色とほぼ同じ色の調理物が存在するために、手動によるしきい値の決定方法でも難しい問題であることがわかった。 2)今後は、画素の色だけで判断するのではなく、周辺の環境を評価し、調理物領域と食器領域との分離方法を検討するために、新しいアルゴリズムを開発する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像解析の開発が思ったより難航していることにより、高齢者施設での健康診断、運動器検診の実施が遅れている。ただし、協力して頂ける施設側からの検診等の了承は得ているため、今年度は実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、画像解析ソフトの開発と並行して健康診断、ロコモなどの運動器検診を実施し、その際の、食事調査を行い、画像解析との関連性も確認していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究の遅れもあり、学会発表や論文作成が出来ず旅費等を予定より使用できなかった。今後は、学会発表や論文作成などで利用していく予定である。
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