2023 Fiscal Year Research-status Report
血糖調節や健康の維持・増進における時計遺伝子の働きと臓器連関
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21K11660
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
山田 一哉 松本大学, 大学院 健康科学研究科, 教授 (20263238)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | SHARPファミリー / cAMP / 脂肪細胞 / 筋管細胞 / 標的遺伝子検索 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、3T3-L1 脂肪細胞やC2C12筋管細胞でのcAMP シグナルによるこれらの転写因子遺伝子の調節メカニズムを明らかにするために、まず標的遺伝子の検索を行うことを目的とした。 SHARP family の標的遺伝子を検討するために、3T3-L1脂肪細胞やC2C12筋管細胞において、ドキシサイクリン存在下で SHARP family を発現誘導できる細胞システムの構築を試みた。まず、pENTR1A プラスミドにそれぞれの転写因子のcDNA を挿入した。このプラスミドとレンチウイルス発現用のCSIV-TRE-R1A-Ubc-KT プラスミドを混合し、LR clonase の存在下で相同的組み換えを起こさせて、それぞれの転写因子を発現するレンチウイルスベクターを作製した。次に、このプラスミドをレンチウイルスのエンベロープタンパク質を発現する pCMV-VSV-G-RSV-Rev プラスミドとウイルスの構造タンパク質と逆転写酵素を発現するpCAG-HIVgpプラスミドとともに、HEK293T細胞にトランスフェクションした。これらの3つのプラスミドが同時に存在する細胞からは、ドキシサイクリン存在下でのみ、それぞれの転写因子を発現するレンチウイルスが培養液中に放出される。そこで、培養上清からウイルスの遠心・濃縮を行い、3T3-L1細胞やC2C12細胞に感染させた。ウイルスが感染した細胞はピューロマイシン耐性となるため、ピューロマイシン存在下で細胞を培養・選択した。数十クローンを単離したが、不幸なことに、それらをストックしていた-80℃ディープフリーザーが故障してしまったため、すべてのクローンを廃棄せざるを得ず、遺伝子発現等を検討することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ディープフリ-ザーの故障によりせっかく得られたクローンがすべて廃棄せざるを得なくなったためである。また、身内に不幸があり、様々なことで研究に集中できなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、再度クローンの単離と解析を行い、RNAseqを行って標的遺伝子を同定するとともに、得られなかった場合を考えて、cAMPシグナル系によるSHARP family 遺伝子の発現誘導機構の詳細な解析を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
ディープフリ-ザーの故障によりせっかく得られたクローンがすべて廃棄せざるを得なくなったため、試薬消耗品等の購入や遺伝子発現分析の委託費が使用できなかったである。
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