2021 Fiscal Year Research-status Report
Identification of disease-specific myokines by omics analysis using a newly developed exercise stimulator
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21K11661
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
山田 晃司 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (60278306)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マイオカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
当初目的としていた骨密度低下の緩和は、卵巣摘出モデルマウスにおいて大腿骨と腰椎において振盪刺激による骨密度低下の緩和に一定の成果が得られた。振盪刺激は骨のリモデリングを活発化させ、破骨細胞と骨芽細胞の両方を活性化していることが骨形態計測により明らかになった。現在は骨格筋に発現するその原因となるマイオカインについてマイクロアレイを用いた網羅的解析により探索を行っている。 同時に、マイオカインの作用効果として注目している認知症予防について研究を進めてきた。現在までに老化促進モデルマウス(senescence-accelerated mouse:SAM)を用いて振盪刺激による運動を長期間継続的に行い、記憶力の低下を予防出来るかについて脳の組織学的変化と行動解析を行った。刺激は骨密度低下緩和をした条件を用い行った。行動解析ではステップスルー型受動的回避試験を行い、組織解析では海馬における抗グルタミン酸受容体(α-amino-3-hydroxy-5-methyl-4-isoxazole-propionate receptors: AMPAR)抗体を用いた免疫組織化学染色を施し、海馬領域の神経細胞数と面積を測定して群間比較を行った。行動解析から振盪刺激群の方が対照群に比べ記憶の保持が長く、記憶能力の低下を抑制することが示唆された。また、組織解析の結果からは振盪刺激群の海馬CA1及びCA3領域の面積あたりのAMPAR受容体の陽性神経細胞数が対照群に比べ多く観察され、加齢による神経細胞の変性及び脱落を抑制したことが示唆された。振盪刺激による運動が加齢に伴う記憶能力の低下を緩和する可能性が推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一の目的である振盪刺激による骨密度低下の緩和については、ある程度の成果が得られた。しかし、その原因となるマイオカインの同定が出来ていない。それと同時に目的の1つである健康物質としてのマイオカインの作用である認知症予防について研究を進めてきた。これについてもその現象はとらえることが出来たが、マイオカインの同定には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
振盪刺激による骨格筋分泌因子をマイクロアレイによる網羅的解析を行った。現在その膨大なデータの中から原因となる分子を探索中である。候補を決定後、Western blotなど発現解析の詳細を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
該当年に購入予定の試薬が、計画が少し遅れ購入が遅れたため。
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Research Products
(1 results)