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2023 Fiscal Year Research-status Report

Fundamental Research of Mindfulness Based Eating Awareness Training

Research Project

Project/Area Number 21K11705
Research InstitutionFukuoka Prefectural University

Principal Investigator

小山 憲一郎  福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (80620880)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords肥満 / 食行動 / Hunger Rumination / 小確幸発見体験 / マインドフルネス / マインドフルイーティング
Outline of Annual Research Achievements

大学生を対象に質問紙調査を実施し共分散構造分析を行った結果、マインドフルネスが思考反すうを軽減することによって不安や抑うつを改善するだけではなく、今、ここに対する柔軟な注意によって、不安・緊張場面の中にもポジティブな側面が存在することに気づくことができQOLを上昇させたり、必要な行動へのコミットメントを高めたりするという新しい作用機序について言及した。このようなコミットメントが高まるような緊張・不安場面に潜む小さな幸せに気づく体験を、「小確幸発見体験」と定義し、マインドフルネスのトレーニングの初期にこの体験を持てることが患者のその後の治療への取り組みを支えるのではないかと考察した。
また、肥満症の集団療法に参加している患者の自由記述を基に、食行動を誘発したり、食べ物のことが頭から離れなくなったりするような思考反すうに関する尺度草案を作成した。さらにそれを用いて、大学生を対象に質問紙調査を行い、一定の信頼性と妥当性を保持するHunger Rumination尺度を作成した。これについて学会発表および論文投稿を行った。
マインドフルイーティングに関する文献レビューを行い、日本肥満症治療学会メンタルヘルス行動医学講習会や、日本心身医学会九州地方会教育講演にてマインドフルイーティングの作用機序や実施方法、認知行動療法の中での利用の仕方について講演を行った。特にマインドフルネスは、身体感覚へ丁寧な注意を向けることによって、思考から距離を取ったり(distancing)、思考を思考として捉え、抱えたままにする脱中心化を促すことを通して、従来の肥満症の認知行動療法の技法の効果を高めているということを報告している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

マインドフルイーティングの作用機序に関する質問紙研究、文献研究を行った。その結果を学会発表、論文発表、講習会、教育講演によって公表することができた。文献研究、質問紙研究を行っていく中で、マインドフルイーティングの作用機序が明確に整理できつつある。
その一方で、マインドフルイーティングに関する実験による作用機序の検討は準備中であり、実施に至っていない。

Strategy for Future Research Activity

マインドフルイーティングおよびマインドフルネスの肥満症治に関する作用機序が整理できつつある。脱中心化による思考反すうの軽減、それに伴う食行動を誘発するような感情のRegulation、五感に注意をしっかりと向けながら食事を行うことに依って感性満腹感が高まること、食以外のストレスコーピングを適切に用いることができるようになることなどが挙げられる。今年度は、これらの作用機序について、肥満症者を対象に質問紙研究を実施し、さらに精査したい。

Causes of Carryover

当初予定していたWeb調査会社を利用した質問紙研究を23年度に実施できなかったことにより繰越金が発生している。24年度にそれを実施する予定である。

  • Research Products

    (6 results)

All 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 2 results) Presentation (4 results) (of which Invited: 3 results)

  • [Journal Article] "ディタッチトでマインドフルな気づきは、直接的かつ即時的にポジティブ感情を高める作用を持っている;小確幸発見体験というPositive Side Effect of the Detached Mindfulness"2023

    • Author(s)
      小山憲一郎 穴繁結奈
    • Journal Title

      福岡県立大学人間社会学部紀要

      Volume: 31 Pages: 35-46

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Hunger Rumination Scale開発のパイロット研究 ―MB-EATに関する基礎研究―2023

    • Author(s)
      小山憲一郎
    • Journal Title

      福岡県立大学人間社会学部紀要

      Volume: 32 Pages: 55-64

    • Open Access
  • [Presentation] 肥満および摂食障害治療におけるマインドフルネスの実践:減量のための集団療法にマインドフルネスを使用した経験と今後の可能性について2023

    • Author(s)
      小山憲一郎
    • Organizer
      第27回日本心療内科学会総会・学術大会
    • Invited
  • [Presentation] マインドフルネス瞑想の体験的学習 ―導入と実施後の Inquiry-2023

    • Author(s)
      小山憲一郎
    • Organizer
      第41回日本肥満症治療学会 メンタルヘルス行動医学部会セミナー
    • Invited
  • [Presentation] 教育講演2 マインドフル・イーティング―肥満症治療に導入する際の理論と留意点―2023

    • Author(s)
      小山憲一郎
    • Organizer
      日本心身医学会九州地方会
    • Invited
  • [Presentation] ポスター発表 思考反すうが肥満関連の食行動に与える影響に関する検討ーHunger Rumination尺度作成のパイロット研究2023

    • Author(s)
      小山憲一郎
    • Organizer
      日本認知療法・認知行動療法学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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