2022 Fiscal Year Research-status Report
アルコール代謝関連酵素活性別にみた飲酒と生理的機能の変化及び睡眠の質に与える影響
Project/Area Number |
21K11727
|
Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
齋藤 京子 淑徳大学, 教育学部, 准教授 (20507389)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杤久保 修 横浜市立大学, 医学研究科, 特任教授 (30046099)
山末 耕太郎 横浜市立大学, 医学研究科, 特任講師 (50526366)
横山 徹爾 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (70282770)
佐々木 晶世 横浜市立大学, 医学部, 講師 (90538018)
豊福 肇 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (30270630)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 睡眠 / 飲酒 / ALDH2 / ADH1B |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人を含む東洋人の多くが体質的にアルコール代謝能力に著しい個体差がある。 特にアルコール脱水素酵素1B(ADH1B)とアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)は、遺伝子型によって活性が大きく異なり、遺伝子型別に飲酒の健康影響を調べた研究が日本や東アジアを中心に増えているが、睡眠への影響を調べた研究は少ない。ADH1Bが低活性の者は高活性の者より、飲酒後、ゆっくりとアルコールが代謝されるため、血中のアルコール濃度が高い状態が長時間持続し、ALDH2が不活性の者は、アセトアルデヒドが代謝されにくいため、血中のアセトアルデヒド濃度が高い状態が長期間持続する。従って、夜間に飲酒した場合、睡眠中のアルコールとアセトアルデヒド濃度の推移は遺伝子型によって大きく異なると考えられる。本研究では、一般企業の勤務者を対象とし、アルコール代謝関連酵素の遺伝的活性別にみた、飲酒後の睡眠中の生体内の生理的機能(心拍、体温、血圧)及び代謝(呼気アルコール濃度で評価)への影響、およびその結果としての飲酒による睡眠の質への影響を明らかにする。 調査で用いる予定の健康時計(セイコーエプソン社:SP-500の後継機種PS-300S)のデータ抽出、解析ソフトを作成した。現在、ボランティア数名でPS-300Sの健康時計を用いて、活動および睡眠のデータを収集し、エプソン社のデータ解析アプリで確認した後、アプリのデータを抽出し解析するソフトでデータ確認を行っている。しかしながら、解析ソフトが時計及びPCの違いで起動しないこともあり、現在調整を行っている段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
健康時計(セイコーEPSON:SP-500)の後継機種PS-300S(デモ機)を用いた調査を行うことを計画している。データ抽出するエプソンのアプリの改訂、アプリからデータの抽出を行い活動量及び睡眠等を解析するソフトの開発が遅れていた。同時にPS-300Sの動作の不安定、エプソン社が公開しているアプリと解析ソフトの連結が、PS-300の個体差、解析ソフト起動しない等の状態が起こっており、測定機器及びソフトの調整を行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査で使用する健康時計(PS-300S)及びアプリと解析ソフトの調整を行う。今後は他の健康時計(アップル、ノキア、FitBit等)を調査で使用することも検討する予定である。
|
Causes of Carryover |
COVID-19で企業等で行う調査に制限(外部者ははいれない)及びテレワークで出勤をしなくなっている等で調査が行えなくなっている。同時に今まで使用していた健康時計PS-500の後継機種のデータ抽出及び解析プログラムの作成、データ変換の調整を行っており調査研究の準備段階である。次年度以降、調査対象者及び研究計画を若干変更し、調査及びデータ収集を行う予定である。
|