2022 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the molecular mechanism related to vascular aging by the analysis of congenital vascular aging.
Project/Area Number |
21K11728
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
松尾 和彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70599753)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 一次線毛 / 中心体 / 血管内皮 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、「1.血管内皮細胞においてPCNTと相互作用する分子の探索」、「2.PCNTが血管内皮細胞で担うシグナルの解析」、「3.Pcntコンディショナル KOマウスの作製」の3つの研究計画で構成されている。 「血管内皮細胞におけるPCNTと相互作用する分子の探索」に関しては、昨年度おこなった解析によりPCNTと相互作用する候補タンパク質をいくつか同定している。本年度は、同定した候補タンパク質が実際にPCNTと相互作用を示すかについて検討をおこなった。まず、培養細胞において強制発現系を用いてPCNTと同定したタンパク質が相互作用するかについて検討を行うため、これらの候補タンパク質のクローニングをおこなった。同定された候補タンパク質の分子量が非常に大きい分子が多く、クローニングが困難であった。これら候補タンパク質のうち、PCNTと相互作用を示す分子をいくつか見いだすことができた。さらに、免疫蛍光染色により、一次線毛特異的に局在する分子も見いだすことができた。 「PCNTが血管内皮細胞で担うシグナルの解析」に関しては、上記の解析により同定されてきた分子の中に、血管内皮において細胞の増殖に関与する事が報告されているシグナル分子が含まれており、現在、この分子とPCNTとの相互作用や細胞内局在などについて検討をおこなっている。 「PcntコンディショナルKOマウスの作製」に関しては、一度、ES細胞は樹立することができ、マウスの作成を試みた。しかしながら、用いたES細胞の状態が良くないためか、キメラマウス作成時のキメラ率が悪く、キメラマウスと野生型マウスの交配をおこなったがノックアウトマウスは生まれてこなかった。このため、再度、ES細胞の樹立をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「血管内皮細胞におけるPCNTと相互作用する分子の探索」に関しては、昨年度おこなった解析により候補タンパク質をいくつか同定している。本年度は、同定した候補タンパク質が実際にPCNTと相互作用を示すかについて検討をおこなっている。培養細胞において強制発現系を用いてPCNTと、同定したタンパク質が相互作用するかについて検討を行うため、これら候補タンパク質のクローニングをおこなった。PCNTは分子量360kDを超える巨大なタンパク質であるが、今回、同定されたタンパク質も分子量が非常に大きいものが多く、クローニングおよび、シーケンシングの解析に時間がかかった。 「PCNTが血管内皮細胞で担うシグナルの解析」に関しては、上記の解析により同定されてきた分子の中に、血管内皮において細胞の増殖に関与する事が報告されているシグナル分子が含まれており、現在、この分子とPCNTとの相互作用や細胞内局在などについて検討をおこなっている。 「PcntコンディショナルKOマウスの作製」に関しては、ES細胞は樹立することができたが、ES細胞の状態が良くないためか、キメラマウス作成時のキメラ率が悪く、生殖細胞系譜に改変したES細胞をのせることができていない。このため、新たにキメラ率が良いことがわかっているES細胞株を用いて、再度、PcntコンディショナルKOアレルを有するES細胞の樹立をおこなっているため、研究の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画「血管内皮細胞においてPCNTと相互作用する分子の探索」と「PCNTが血管内皮細胞で担うシグナルの解析」に関しては、本年度、同定したPCNT結合タンパク質の候補分子の機能解析をおこなう。具体的にはWestern blottingや免疫蛍光染色をおこなうなどして、PCNTとの機能的連関について検討する。また、PCNTや候補タンパク質の遺伝子破壊細胞株を樹立して、これらの機能解析を行う予定である。 「PcntコンディショナルKOマウスの作製」に関しては、新たにキメラ率が良いことがわかっているES細胞株を用いて、再度、PcntコンディショナルKOアレルを有するES細胞の樹立をおこなう。上手くいかない場合は、ES細胞を血管内皮に分化させて細胞レベルでの解析をおこない、研究を遂行したいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究試薬やプラスチック製の消耗品を節約して使用したり、相見積もりをとるなどして節約に努めたので、次年度使用額が生じた。これらの予算は、研究遂行に必要となる消耗品の購入に充て、効率よく研究課題をすすめたい。
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