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2023 Fiscal Year Research-status Report

Effect of running exercise on myelin damage caused by maladaptation to stress in female mice

Research Project

Project/Area Number 21K11732
Research InstitutionInternational University of Health and Welfare

Principal Investigator

黒川 和宏  国際医療福祉大学, 薬学部, 講師 (30454846)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 辻 稔  国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (70297307)
宮川 和也  国際医療福祉大学, 薬学部, 准教授 (10453408)
高橋 浩平  国際医療福祉大学, 薬学部, 助教 (90846411)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsストレス / 雌性 / うつ病 / ストレス適応 / ミエリン / オリゴデンドロサイト / 海馬
Outline of Annual Research Achievements

昨年度までの検討において、雌性マウスの海馬ミエリンは雄性マウスよりもストレスに対して脆弱である可能性が示唆された。また、雄性マウスに1時間の拘束ストレス刺激を14日間慢性負荷することにより、ストレスに対して適応し情動行動の低下を示さないストレス適応モデルマウス(適応マウス)が認めることを明らかにしている。また、この適応モデルマウスの海馬におけるミエリン構成タンパク質[MAG、MBP、proteolipid protein(PLP)および2’,3’-cyclic nucleotide 3’-phosphodiesterase(CNPase)]の発現量に有意な変化は認められないことを報告している。これらの知見を基に、2023年度は、雌マウスを用い1時間の拘束ストレス刺激を14日間慢性負荷した。その結果、ホールボード試験における情動行動の有意な低下、つまり非適応が認められた。また、これらのマウスの海馬におけるMAG、MBP、PLPおよびCNPaseの発現量を検討したところ、MAGおよびMBPのタンパク質量が有意に減少していた。これらの結果は、雄性マウスを4時間の拘束ストレス刺激負荷を行った場合で認められる変化に相当し、これまでの雌性マウスを用いた検討から、雌性マウスは雄性マウスよりもストレスに対して脆弱であることが明らかになった。
ミエリン形成にはアストロサイトが関与していることが報告されている。そこで、アストロサイトのタンパク質発現量に性差が認められるかを検討した。興味深いことに、1時間および4時間の拘束ストレス刺激を慢性負荷した雌性マウスでは、GFAPタンパク質の発現量に有意な増加が認められた。一方、雄性マウスではこれらの発現量に有意な変化は認められなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は、雌性モデルマウスの脳内におけるミエリン構成タンパク質、オリゴデンドロサイト前駆細胞、成熟型オリゴデンドロサイト、アストロサイトおよびミクログリアの発現量ならびに形態変化を免疫組織化学染色法により評価する予定であった。しかしながら、共焦点レーザー顕微鏡の故障により延期せざるをえなかった。そこで、修理後直ぐに免疫組織化学染色法が行えるように、雌性モデルマウスを作製し、ホルマリンの灌流固定を行いサンプル作製した。そのサンプルで、脳切片を作製し、レーザー顕微鏡の修理を待った。

Strategy for Future Research Activity

2024年度では、免疫組織化学染色法に従い、それらのモデルマウスの脳内におけるミエリン構成タンパク質、オリゴデンドロサイト前駆細胞、成熟型オリゴデンドロサイト、アストロサイトおよびミクログリアの発現量ならびに形態変化を解析する予定である。また、ストレス性精神疾患モデルマウスにAMPK活性化薬を投与することで、ストレス適応能力に対する影響を検討する。ストレスに対するミエリン障害に性差が認められることから、ストレス負荷した場合におけるオリゴデンドロサイト転写因子についてreal-time PCR法に従い、ミエリン形成と相関性を確認する。

Causes of Carryover

「現在までの進捗状況」に記載したとおり、2023年度内では、当初予定していたストレス性精神疾患モデルマウスの脳内におけるミエリン構成タンパク質、オリゴデンドロサイト前駆細胞、成熟型オリゴデンドロサイト、アストロサイトおよびミクログリアの発現量ならびに形態の解析まで至らなかった。したがって、これら検討のために見積もっていた各種消耗品(実験動物、抗体、組織化学的検討用試薬・消耗品など)の費用を、次年度に繰り越すこととした。本未検討課題については2024年度に実施する予定であり、その際に発生する費用に今回繰り越した次年度使用額を充当する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Possible involvement of inflammasomes on the post-stroke cognitive impairment in a mouse model of embolic cerebral infarct2023

    • Author(s)
      2Nomura A, Kurokawa K, Takahashi H, Miyagawa K, Mochida-Saito A, Takeda H, Tsuji M
    • Journal Title

      Physiol Behav

      Volume: 271 Pages: 114348

    • DOI

      10.1016/j.physbeh.2023.114348

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 5-HT1A受容体の刺激はストレス非適応モデルマウスにおいてGSK3βを介してオリゴデンドロサイト転写因子を誘導する2023

    • Author(s)
      黒川和宏、高橋浩平、野村彩衣、宮川和也、持田(斎藤)淳美、武田弘志、辻稔
    • Organizer
      第39回日本ストレス学会学術総会
  • [Presentation] ストレス適応と5-HT1A受容体を介した髄鞘形成との関連性2023

    • Author(s)
      黒川和宏、高橋浩平、宮川和也、持田(斎藤)淳美、武田弘志、辻稔
    • Organizer
      次世代薬理学セミナー2023 in 東京
    • Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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