2021 Fiscal Year Research-status Report
Omics analysis of skeletal muscle in a mouse model of disuse muscular atrophy.
Project/Area Number |
21K11736
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
三浦 芳樹 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90279240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筧 佐織 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (00450560)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 廃用性筋萎縮 / プロテオーム解析 / リン酸化 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はマウス下肢を固定化した廃用性筋萎縮モデルマウス骨格筋を用い、筋萎縮に関わる因子をプロテオーム・メタボローム解析により明らかにするものである。マウス下肢の片側を固定し24時間後に下肢骨格筋を切除し、プロテオーム解析・メタボローム解析を行った。シグナル伝達にかかわるリン酸化タンパク質についてはトータルプロテオーム解析に用いたトリプシン消化サンプルより、金属カラムを用いてリン酸化ペプチドの濃縮を行い、その増減を検討した。その結果、固定後24時間で、トロポミオシンなどの骨格に関わるタンパク質群や細胞外マトリックスを形成するルミカンやコラーゲンなどが速やかに1/2以下に減少していた。一方、ギプス固定により増加するタンパク質で2倍を超えるものは存在なかった。リン酸化ペプチドが増えたタンパク質としてタイチンがあるが、タイチン自体の存在量はほぼ変わらないものの複数個所のタイチンのリン酸化の増加がみられた。これはギプス固定により何らかのキナーゼの活性が上昇している考えられた。これに対しミオシン-1,4,8はタンパク質の増減はほぼ見られないものの複数のリン酸化ペプチドが減少していることより脱リン酸化が起こっていると考えられた。また、ミオシン調節軽鎖2などでもリン酸化ペプチドの減少がみられたが、ミオシン調節軽鎖2自体のタンパク質量が減少していることより分解により減少していると考えられた。
メタボローム解析については代謝産物の個体差が非常に大きいため、同一個体内での比較を行い廃用性筋萎縮に関わる代謝物の同定を検討している。極性、非極性の代謝産物についてはそれぞれC18カラムとHILICカラムを用い変化のある代謝産物の分析を行い、マウス個体間で共通して増減するピークをピックアップして同定を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ノンターゲットメタボローム解析でギプス固定により増減するピークのピックアップは出来ているが、分子の同定に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
ターゲットメタボローム解析を併用し、限定的ではあるが廃用性筋萎縮に関わる代謝産物の同定を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
データ解析に時間がかかっているために、進行の遅れを生じている。
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