2022 Fiscal Year Research-status Report
異常統計における極限定理とそのモデリングならびに情報源符号化への応用
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21K11746
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
須鎗 弘樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (70246685)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 一般化二項分布 / αダイバージェンス / Tsallisエントロピー / べき分布 / ド・モアブルラプラスの定理 / 一般化中心極限定理 |
Outline of Annual Research Achievements |
基本的な非線形微分方程式から導かれる一般化二項分布は申請者によって導かれており,その定式化の整合性は,この定式化からレート関数としてαダイバージェンスが自然に導かれることにある.αダイバージェンスは,情報幾何・機械学習の分野ですでによく知られているダイバージェンスであり,これが全く異なるシンプルな出発点から導かれる事実は数学的に意味のある結果であると考えている.この流れから,ド・モアブルラプラスの定理の冪関数版である拡張を目指していたが,途中までは,非常に綺麗に展開できており,その数学的方向性の正しさに間違いはないと思わせる結果である.しかし,ド・モアブルラプラスの定理の主張は分布収束であり,分布収束の証明の最後の部分で行き詰まっており,現状の未完成のまま発表できない状態が続いている.ド・モアブルラプラスの定理は,一般化中心極限定理の典型例となりうるものであり,べき分布の世界の極限定理の構築のために,このステップを外す訳にはいかない.一般に,中心極限定理で議論される収束は分布収束であるため,積分が必要になるが,その積分の定義を若干修正する必要に迫られている.安易な修正は,理論全体に影響を与えかねず,今後の研究内容の一貫性に問題を与えかねない.そのため,その修正に慎重になっており,非常に時間を要している.特に,今後,より一般的な中心極限定理ならびに,大数の法則の一般化への影響を気にしており,見通しの良い解決方法を未だ模索中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要で述べたように,中心極限定理で議論する分布収束で積分が現れるが,その積分の修正とその影響について調べており,非常に慎重を要し,困難な状況にあるため.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で扱う異常統計の枠組みで,中心極限定理に現れる分布収束の積分の計算の困難さをうまく回避する方法を探す.
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Causes of Carryover |
研究が大幅に遅れており,予定通りに進んでいないため.研究打合せなどの出張を計画している.
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