2022 Fiscal Year Research-status Report
Machine Learning using Quantum-Classical Hybrid Algorithms
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21K11764
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
河野 泰人 中部大学, 工学部, 教授 (40396180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 正直 中部大学, AI数理データサイエンスセンター, 特任教授 (40126313)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 量子コンピュータ / 量子アルゴリズム / 量子超越性 / NISQ / 格子暗号 / Learning With Errors / 公開鍵暗号 / 量子アニーリングマシン |
Outline of Annual Research Achievements |
量子アニーリングマシンを用いてLWE(Learning With Errors)問題を解く量子古典ハイブリッドアルゴリズムに関する論文がNature Portfolio社発行の Scientific Reports 誌に採録された。Yasuhito Kawano, "A reduction from an LWE problem to maximum independent set problems", Scientific Reports (2023) 13:7130, https://doi.org/10.1038/s41598-023-34366-7(2023年4月採録で、期間外のため成果欄には記載しない。)LWE問題のベンチマークとして知られるLWEチャレンジの最小問題が約40000ノードの最大独立集合問題に帰着できることを示した論文で、本研究の重要なマイルストーンである。 今期は、この論文で提案した量子古典ハイブリッドアルゴリズムを改良し、帰着アルゴリズムの効率化と、量子ビットの削減方法を研究した。具体的には、上記論文で用いた量子アニーリングマシンを、エラー訂正機能を持つゲート型量子コンピュータ(FTQC)に置き換え、その上で動作する効率的な量子アルゴリズムを新たに開発した。FTQCは現在使用されているエラー訂正無し量子コンピュータ(NISQ)の次に登場する量子コンピュータで、量子コンピュータ研究の最先端に位置する。実現するにはまだ10年以上が必要とされているが、今後量子コンピュータ研究の主流となることは間違いない。開発は困難だが量子アルゴリズムの設計自由度が高いので、LWE問題を解きやすくなるメリットがある。FTQCの使用により、帰着アルゴリズムの効率化と、帰着された量子ビット数の削減に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Scientific Reportsに掲載した論文で提案した手法により、研究計画書に提示した第一の目標「LWEチャレンジの未解決問題を量子コンピュータまたは量子アニーリングマシンを用いて解く」に一歩近づいた。今期の研究により、問題を解くために必要な計算量と、量子ビット数が大幅に削減でき、目標達成に向かって大きく前進した。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度開発した量子古典ハイブリッドアルゴリズムを、古典コンピュータと量子コンピュータに実装する。 古典コンピュータ上の実装には、大容量の計算サーバが必要となる。現在使用している計算サーバではメモリが不足するため、新たにマシンを購入する予定である。OSはUbuntu、プログラミング言語はWolfram Language(Mathematica)の予定で、LWE問題の帰着に必要な計算時間を実測する。時間がかかりすぎて計算不可能な問題については、計測された結果をもとに理論的な予測を行う。 量子コンピュータ上の実装は、クラウドで公開されたNISQマシン上で行う。現時点では、IBMの超電導量子コンピュータを用いる予定である。使用言語はQiskitになる可能性が高い。公開されているNISQマシンはエラーが大きいため、ごく小規模の問題しか解けない。そこで、並行して量子計算シミュレータを用いたシミュレーション実験を行う。シミュレーションを用いたとしても実験できる問題は低次元に限られるが、実用上の問題点を洗い出し、課題を探るには有用である。 残った時間でLWEチャレンジ問題に挑戦し、解読の可能性を判断する。
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Causes of Carryover |
計算機実験に必要な1.5TB分のメモリを新たに購入する予定だったが、見積もりの結果300万円で、残りの予算全部を合わせても購入できないため断念した。見積金額が予想より高かったのは、使用しているコンピュータの世代が古く、最新の安価なメモリが搭載できないことによる。このため、DRAMの価格下落を待って、1.5TBのメモリを搭載したコンピュータを新たに購入することにした。残った予算は、すべてコンピュータの購入に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)