2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K11772
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今堀 慎治 中央大学, 理工学部, 教授 (90396789)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | スケジューリング / 数理情報 / アルゴリズム / 組合せ最適化 / ロバスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「変化に柔軟なスケジューリング手法」では,実社会のあらゆるところに現れる代表的な組合せ最適化問題の一つであるスケジューリング問題を研究対象としている.スケジューリング問題には多くの形式があるが,本研究ではとくに,表形式のスケジュールを作成する問題(タイムテーブリングとも呼ばれる)と,作業の処理順序を決定する形式のスケジューリング問題の両者に対して,柔軟性のある専用アルゴリズムを設計・実装する.近年多くの組合せ最適化問題に対して,汎用的な数理計画ソルバーを用いて解を得る研究が盛んに行われているため,そのような汎用的な最適化手法によって得られるスケジュールと比較することで,スケジューリング問題に対して専用解法を設計する価値を明らかにするとともに,それらの手法を実社会で役立てるための情報公開とプログラム提供を行うことが本研究の目的である. 2021年度は,上記の2つのタイプの問題に対する研究を行った.前者については,スポーツの総当たりリーグ戦対戦表を作成する問題(スポーツスケジューリング)に中心的に取り組んだ.後者については,自動倉庫や配送センターなどに配備されるピッキングシステムを効率的に運用するためのアルゴリズムを開発し,数値実験結果を既存手法と比較することで,提案手法の優位性を示した.この研究については,2021年9月に開催された「スケジューリングシンポジウム2021」において発表済みである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究当初の想定に沿った研究活動の実施ならびに学会発表を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で対象とする2つの問題に対する研究を継続し,新たなモデルの提案やアルゴリズムの設計を行う.学会での発表に加えて,原著論文としてまとめて公表を行えるよう進めたい.また,論文以外の方法による情報公開やプログラムの提供についても,2024年までの研究期間中に行えるよう準備を開始する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,国内外で行われる研究会が中止となったりオンライン開催となった.このため,計上していた旅費が残額として残った.2022年度以降の研究活動において,備品・消耗品の購入や,特に研究発表のための旅費として活用する.
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