• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

同位相分類を基盤とした大規模情報のためのホットスポットクラスター評価法の新展開

Research Project

Project/Area Number 21K11786
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

石岡 文生  岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (20510770)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsエシェロン解析 / 空間スキャン統計量 / 空間集積性 / ホットスポットクラスター / shinyアプリ
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は,1.「エシェロン法」を基盤としたホットスポット検出のための新手法の確立,2.エシェロン法のwebアプリケーションの改良と公開,3.COVID-19等の実データに対するホットスポット検出,について重点的に研究を行った。
1.申請者が研究している「エシェロン法」は,空間データを階層構造化する事により,ホットスポット検出に係る「計算量を大幅に軽減」し,かつ「任意形状のホットスポット領域を検出可能」という特徴をもつ。しかしながら,エシェロン法を持ってしても数万~数百万領域に及ぶような大規模データは解析が困難となる。そこで,エシェロンの階層構造を利用しながらも,そこに確率分布に基づく信頼区間を利用した尺度を用いる事で階層を複数に分割する手法を確立した。これは,「さらなる大規模データ」「任意の形状」「高速計算」の課題を解決すると同時に,「高リスクなホットスポット」を検出できる事を明らかにした。
2.本研究課題を世に広め社会に還元するためには,使い易く,かつ高価で専門的なソフトを必要としないwebアプリケーションとして公開し,また,その解析結果が地図上に見える化できることが肝要である。本年度は,公開中のエシェロン法のためのwebアプリケーションに対し,「任意の地図データ(シェープファイル)の読み込み」「検出されたホットスポットの地図上への可視化」「解析に係る各種のパラメータ設定等を動的に操作」といった改良を実現した。
3.本研究計画において,より大規模な時空間データに対し適用できるようエシェロン法を発展させ,そこからホットスポットの経時的な推移(時空間ホットスポット)を解明する事を掲げている。本年度は,その事前準備として,経時的・地域別に収集されたCOVID-19等の実データに対し,各種の既存手法による時空間ホットスポットの検出を試み,その結果の視覚化法について検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究計画の目的①に掲げた,【「大規模時空間データ」に対して「任意の形状をしたホットスポット」を「高速に検出」し、かつ「信頼性の高い」ホットスポットを検出するために、エシェロンスキャン法を基盤とした新手法を確立する】については,一定の進捗があり,その成果を論文として公表した。また,目的②に掲げた【目的①の手法を実行でき、さらにその結果を対話的に地図上に可視化するソフトの開発と公開】についても,公開中のソフトのユーザーインターフェースの改善化を実現するなど順調に進捗している。一方で,これら成果の学会発表(主に国際学会)については,コロナ禍の影響により当初の計画通りに行えていない。

Strategy for Future Research Activity

本研究における各種の取り組みは「エシェロン法」を基盤とするが,そのエシェロン法を実行するためのプログラムは申請者が以前に作成したものを使用している。研究計画に掲げた「大規模時空間データへの対応」や「webアプリケーション開発」の遂行に際し,そのベースとなる「エシェロン法のプログラム」を改善する事は,本研究計画における各種取り組み全体における計算コスト改善が期待できる。そのため次年度はこのプログラムの見直しについて重点的に推進する。

Causes of Carryover

研究成果の学会発表や研究打ち合わせ(主に海外)の旅費として見込んでいたものが,今年度はコロナ禍の影響により延期やオンライン開催等に変更になった事で当初の計画通りに執行できなかった。最近では対面での学会・研究集会も徐々に再開しつつあるため,次年度は当初の予定通り情報収集ならびに成果報告に係る出張旅費として使用予定である。

  • Research Products

    (10 results)

All 2022 2021

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results,  Open Access: 1 results) Presentation (6 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Echelon analysis and its software for spatial lattice data2022

    • Author(s)
      Kurihara Koji、Ishioka Fumio
    • Journal Title

      WIREs Computational Statistics

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1002/wics.1579

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 空間疫学におけるリスク評価とその可視化のためのソフトウェア2021

    • Author(s)
      梶西 将司、石岡 文生、栗原 考次
    • Journal Title

      計算機統計学

      Volume: 33 Pages: 91~105

    • DOI

      10.20551/jscswabun.33.2_91

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Echelon scan法による高リスクな空間クラスター検出法の提案2021

    • Author(s)
      竹村 祐亮、石岡 文生、栗原 考次
    • Journal Title

      計算機統計学

      Volume: 34 Pages: 23~43

    • DOI

      10.20551/jscswabun.34.1_23

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Echelon階層構造に基づくprospectiveな時空間クラスター検出法について2022

    • Author(s)
      竹村祐亮, 神原あん, 石岡文生, 栗原考次
    • Organizer
      北海道大学情報基盤センター萌芽型共同研究集会「第41回大規模データ科学に関する研究会」
  • [Presentation] 空間スキャン検定を用いた東京都COVID-19陽性者の時空間クラスター分析2022

    • Author(s)
      石岡文生
    • Organizer
      第106回行動計量シンポジウム
  • [Presentation] Echelon Treeを用いた空間構造の評価2021

    • Author(s)
      梶西将司, 石岡文生, 栗原考次
    • Organizer
      2021年度 統計関連学会連合大会
  • [Presentation] 東京都における新型コロナウイルス陽性者数の時空間集積性の検討2021

    • Author(s)
      石岡文生
    • Organizer
      統計数理研究所新型コロナウイルス対応プロジェクト公開シンポジウム「新型コロナウイルス関連データを解析する」
  • [Presentation] 空間補間法を利用した岡山県の確率雨量の可視化について2021

    • Author(s)
      三箇健太, 石岡文生, 栗原考次
    • Organizer
      2021年度日本分類学会シンポジウム
  • [Presentation] Prospective echelon scan による時空間クラスター検出手法の提案2021

    • Author(s)
      神原あん, 竹村祐亮, 石岡文生, 栗原考次
    • Organizer
      2021年度日本分類学会シンポジウム
  • [Book] エシェロン解析2021

    • Author(s)
      栗原 考次、石岡 文生
    • Total Pages
      144
    • Publisher
      共立出版
    • ISBN
      978-4-320-11270-4

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi