2021 Fiscal Year Research-status Report
新たな領域に踏み出すソフトウェア開発組織のための予測・見積もりモデル
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21K11833
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
天嵜 聡介 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (00434978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿萬 裕久 愛媛大学, 総合情報メディアセンター, 特任教授 (50333513)
横川 智教 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (50382362)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 工数見積り / 不具合モジュール予測 / 相互運用性 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究実施計画に挙げた3項目のうち「CCSEEにおける有用なCPDP手法の探索」及び「CPDPにおける有用なCCSEE手法の探索」に取り組んだ。CCSEE及びCPDPはいずれも対象プロジェクトと異なる特性を持つプロジェクトデータを活用する手法の開発が主要な関心である。
「CCSEEにおける有用なCPDP手法の探索」では、先行研究で開発されたCPDP手法についてサーベイを行った。昨今、CPDP手法は異なる粒度のモジュールを対象として不具合の有無を予測する研究が多い。提案手法及び公開された実装の多さから主にファイル粒度のCPDP手法を中心にサーベイを行い、CCSEEへの適用可能性を調査した。実装を用いた実証的実験のみならず、先行研究におけるCPDP手法の比較評価の結果との対比なども行った。その結果、CPDPと同じくCCSEEでもプロジェクトデータ自体の取り扱いは単純なマージで十分である可能性が高いことが示された。一方、予測精度の向上にはアンサンブル学習が有用である可能性が高いことが示された。この成果は原著論文で発表済みである。
「CPDPにおける有用なCCSEE手法の探索」に向けて、ファイル粒度と異なる粒度におけるCPDP手法の有効性を調査した。コミット粒度を対象とした場合におけるファイル粒度のCPDP手法の有効性について予備調査を行った。また、開発者毎にプロジェクトデータを分けて不具合モジュール予測を行う場合におけるCPDP手法の有効性についても調査を行った。この成果は査読あり国際会議で発表済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に挙げた3項目の一つ「CCSEEにおける有用なCPDP手法の探索」について、オープンな実装が公開されているCPDP手法の範囲で有用性を評価できた。また、CPDP手法が対象とするモジュールの粒度に関する予備調査も実施できた。 上記の成果については査読あり国際会議及び原著論文として発表できており、概ね順調に研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
「CPDPにおける有用なCCSEE手法の探索」について、上記の課題に取り組みながら進めていく。工数見積りに関する研究の調査と提案手法の実装が直近の課題である。工数見積りの研究で提案されている手法は不具合モジュール予測と異なり実装が共有されていないことが多い。したがって、それらの提案手法を新規に実装し直す必要があると考えている。 「CCSEEにおける有用なCPDP手法の探索」についても引き続きCPDP手法に関する研究動向を把握する必要があると考えている。
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Causes of Carryover |
(理由)当初、分析評価システムを稼働させる計算機の購入を計画していたが、昨今の半導体不足による値上がりによって必要な性能と価格とのバランスを再検討する必要が出てきたため当該年度では購入を控えた。 (使用計画)状況を踏まえつつ、性能と価格のバランスを検討し適宜購入する計算機を決定する。
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Research Products
(3 results)