2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K11859
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
胡 曜 慶應義塾大学, デジタルメディア・コンテンツ統合研究センター(日吉), 特任助教 (50791232)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高性能計算 / 計算機ネットワーク / データ圧縮 / タスクスケジューリング |
Outline of Annual Research Achievements |
高性能計算ネットワーク上での高い移植性を実現するためのFPGA近似通信に関するアプリケーションレベルの技術を検討した。具体的には、並列アプリケーションで計算ノード間で頻繁に交換される浮動小数点データの損失圧縮に焦点を当てている。提案したアプローチでは、ソースプロセスが通信データセットを圧縮し、宛先プロセスがMPI並列プログラムでそれを解凍する、というような単純なアプリケーションシナリオを想定する。そのため、2つのビットワイズ手法(損失ありビット・ジップ圧縮と損失なしビット・マスク圧縮)を用いた圧縮法を提案した。目標は、FPGA近似ネットワークで最大限の近似データを、最小限の圧縮オーバーヘッドで送信することである。さらに、圧縮データのビットフリップ障害耐性を確保するためのエラーチェックと修正技術を探求した。いくつかの通信集中型MPIアプリケーションで提案したスキームを実装し、指定された結果品質エラーバウンド内で、近似通信手法が効率的に並列アプリケーション実行時間を高速化することを示した。 また、2022年度の成果に基づいてシステム管理者の観点からジョブマッピングとスケジューリングアルゴリズムを開発した。開発したアルゴリズムが光通信アーキテクチャ上のハードウェア資源やタイムスロットの割り当ての衝突を避け、有効な資源分配法を実現できるか評価した。その手段として、保有したスケジューリングシミュレータを活用し、様々な並列アプリケーションを実行するトポロジを動的に計算した性能評価を行った。なお、提案されたシステム全体を実装してその実現性を検証するとともに、開発したスケジューラのプログラムをオープンソースソフトウェアとして公開した。
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