2023 Fiscal Year Annual Research Report
安全で実用的な個人データ活用のためのスマートコントラクト技術の開発
Project/Area Number |
21K11862
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
酒井 正夫 東北大学, データ駆動科学・AI教育研究センター, 准教授 (30344740)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | P2P / プライバシ保護 / データ活用 / 人流量 / 市民アクティビティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的は,P2Pノード群を連携させて,各P2Pノード群が保持するデータを相互に安心・安全に活用可能にするための技術の開発である. 本研究では不特定多数のスマートフォンが発信するBLE信号を観測することで周囲の人流量を推計するIoTセンサを独自開発し,それらを仙台市中心街に分散配置し,地域全体の人流量を調査する実証実験を一般社団法人「まちくる仙台」らと共同で2022年度より実施している. 2023年度はその実証実験を発展的に継続し,データ活用者(行政職員や地域商店主等)からのヒアリング結果を参考に,データ活用の実用性をより高めるための研究開発に主に取り組んだ.具体的には,はじめに「ソーラパネル・補助バッテリ搭載型センサ装置の開発」し,従来は電源が確保できないためにセンサ装置設置が不可能だった仙台市中心部の市民広場・公園内の3箇所に追加設置し,より広範囲な人流量調査を可能にした.また,「複数のセンサ同士のデータ連携による人流の回遊性の評価機能の開発・実装」し,各地点の人流量だけでなく,地点間の移動量も計測可能にした.さらに,「外部システムとのデータ連携」にも取り組み,本研究の実証実験により計測される地域の人流量・移動量を,仙台市(行政)が運営する「SENDAIデータダッシュボード」においてほぼリアルタイムでWeb公開できるようにした. また,将来的なスマートコントラクト機能の導入のためにブロックチェーン構築にも取り組み,使用するブロックチェーンとしてSymbleを選定し,基本的なスマートコントラクトの開発・動作検証を実施した.
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