2021 Fiscal Year Research-status Report
通信・電力ネットワーク連携による耐災害性能と利便性向上
Project/Area Number |
21K11864
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 洋 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (60825165)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 通信電力連携 / 耐災害性能 / 給電 |
Outline of Annual Research Achievements |
通信、電力の連携を強化することにより、耐災害性能の向上と移動体通信の利便性向上を達成するための理論研究を行った。 1.耐災害性能の向上 通信ノードでは、災害時などに対応するため、バッテリーや発電機が具備されているが、それらも限界があり、電力網が安定的に稼働することが最良である。本研究では、通信網の増設、新設時に、電力網の地理的情報を得ることで、通信網の直接的被災に加えて、電力障害による通信断をも含めた通信網の耐災害性能を向上させる方法、具体的には、災害時の停電による通信断リスクも含めた耐災害性能を最大化した通信網(光ファイバケーブル網、基地局網)の地理的ネットワーク設計法を提案し論文化した。 2.移動体通信の利便性向上 携帯通信機器、電気自動車、ロボットなどの間で無線給電を行い、携帯通信機器の充電を実質的に回避するシステムについて、その特性の解明のためstochastic geomrtryなどの高度な手法を用い、理論的検討を行った。汎用的な確率的な移動モデルのもとで、無線により電力を得たノードにおいて、無線電力から直流電力に変化する効率が非線形の場合、実データに整合し、stochastic geomrtryによる解析に適した理論モデルを構成した。これを用いて、その特性をstochastic geomrtry理論を用いて解析し、例えば、受信電力の1次、2次モーメント導出した。また、高速に計算できる近似式を提案した。それらの結果を論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2件の論文化を達成することができ、順調に進捗していると考える。 国際会議発表のための海外出張は止め、論文誌への投稿に切り替えた。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進捗しているので、このまま進める。これまで、災害耐性にやや重きを置いていたが、重点を徐々に無線給電ネットワークに移して行く。
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Causes of Carryover |
引き続き理論検討を主体に進める。小規模実験を行うための装置を購入する可能性がある。
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Research Products
(2 results)