2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of low power local network on wired and wireless hybrid sensor network
Project/Area Number |
21K11869
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山脇 彰 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10325574)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 省電力センサノード / 環境発電 / コンデンサ / センサネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,コンデンサを電源とした無バッテリ・待機電力ゼロ型センサノード (Zero Power Sensor Node: ZPSN) をグループ化し,各グループに対して唯一の環境発電機と無線機能を持たせたワイヤレスセンサネットワーク (WSN) アーキテクチャを提案する.グループ内ネットワークは,配線数固定の省電力な有線によるスケーラブル接続網であり,任意の場所に任意個のノードを持つWSNを容易に構築できる.結果,バッテリ不要で,環境発電機や無線機能のコストやそれらのメンテナンスも大幅に削減でき,設置も容易な超省電力・メンテナンスレスWSNが実現される. 本年度は,ネットワークグループにおいて,環境発電機と無線センサノードを持つ親ノードの開発を目指した.提案WSNでは,大容量コンデンサを環境発電機によって充電し,その電力でセンサノードを動かす.環境発電機として市販の安価なソーラーセルを6枚,組み合わせた.大容量コンデンサには,市販の10Fの電気二重層コンデンサを使用した. 晴れた日であれば,コンデンサの充電は約5分で完了した.充電後にソーラーセルを外し,待機時無電量状態で放置する実験を行った結果,1か月以上,センサノードの動作に必要な規定値以上の電圧を保つことが分かった.1か月以上,晴天が続かないことは無いと考えられ,実用上,使用したいときにコンデンサ充電が枯渇して使用できないことは無いと推測される. また,大容量コンデンサに充電後,親ノードを動作させた結果,接続センサやシリアル通信など,仮想的に高負荷な状態で動作させた場合でも,十分な時間,動作できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目的は,環境発電機と無線センサノードを持った親ノードの開発が目的であった.また,普及には安価で手軽に親ノードを製作できる必要もある.開発にあたって,入手性の高い市販のソーラーセル,電気2重層コンデンサ,マイコン,無線モジュール,温湿度センサを購入し,汎用基板上に親ノードを構築した. そのような親ノードにおいて,実用的な時間で大容量コンデンサを充電できることが確認できた.また,コモディティな市販品を組み合わせた無線センサノードを,無線通信や子機とのシリアル通信を想定した動作実験を通して,問題なく動作可能であることが確認できた. 以上より,親ノードは所望通り開発でき,本年度の目的は達成できたと考える.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のセンサネットワークは,環境発電機と無線モジュールを持った親ノードに対して,複数の子ノードを有線で逐次に接続したネットワーク構成をとる.ノードの製作や接続を容易にするために,ノードの構成は親子関係なく,すべて同じにする予定である.よって,本年度の親ノードの開発で得られた技術やノウハウを駆使して,子ノードの製作を進める.そして,複数ノードを接続し,子ノードにも分散設置されるコンデンサの充電とそれによる動作が正しく行われるかどうか実験する.その結果を元にリファインして,2台,4台,8台とノード数を増やしていく.
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