2023 Fiscal Year Annual Research Report
グラフデータにおける問合せ式充足可能性問題の計算複雑さおよび判定アルゴリズム
Project/Area Number |
21K11900
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 伸崇 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (60305779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
權 娟大 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業情報研究センター, 上級研究員 (80597097)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | グラフデータ / スキーマ / 充足可能性問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,RDF/グラフデータ(以下,単にグラフデータ)に対する記述力の高いスキーマ言語が策定され,その利用が進みつつある.本研究ではグラフデータを対象に,この分野において基本的かつ重要な問題であるスキーマ下での問合せ式充足可能性問題を中心に考察している.ここで,スキーマSと問合せ式qに対して,もしSに妥当なグラフデータでqの検索結果が空でないものが存在するならば,qはSの下で充足可能であるといい,そうでなければ充足不能であるという.スキーマ言語として,表現力の高い Shape Expression (ShEx) を採用した.2023年度においては,それまでに開発した問合せ式の包含性判定問題を解くためのアルゴリズムの評価を進めた.ここで,包含性判定問題は充足可能性問題をより一般化した問題であり,問合せ式q1,q2およびスキーマSに対して,Sに妥当などのデータに対してもq2の解がq1の解に含まれるか否かを判定する問題である.実装された提案アルゴリズムについて評価実験を行ったところ,提案アルゴリズムは使用データ全てに対して正しい判定を行なっていること,動作効率も概ね良好であること等の結果が得られた.また,本テーマの実データへの応用として,ライフサイエンス分野のデータに対する適用について検討を行った.具体的には,抗老化関連情報をRDFおよびShExを用いてモデル化し,それに沿った形で実データの収集およびRDFストアへの格納を行い,関係モデルと比較してより自然な形でモデル化が行えることを確認した.加えて,開発したアルゴリズムの適用について考察を行った.
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