2021 Fiscal Year Research-status Report
深層学習に基づく写真の審美的品質評価に関する暗黙知の表出化
Project/Area Number |
21K11940
|
Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
滝本 裕則 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10413874)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 深層学習 / 写真の審美性 / Explainable AI |
Outline of Annual Research Achievements |
写真の審美的品質とは、人の美的感覚によって評価される品質である。本課題では人による審美的品質評価と同等の機能を計算機に実現させるだけではなく、人がどのような観点で写真の審美的品質を評価しているのかという暗黙知の形式知化に取り組む。 期間全体を通して、写真の審美的品質評価について、Attention機構の注目個所をAttention mapとして顕在化することにより、審美性推定に寄与する特徴や領域を明らかにする。そして、写真撮影の重要な要素として広く知られている構図や色調等の形式知として知られている要素が、写真のジャンルによってどう寄与するかを明らかにする。 今年度は、 Explainable AI技術による深層学習モデルの説明は「実用価値のあるモデル」の存在が前提である。したがって、“人の視知覚”と“機械学習”の異なるAttentionの概念を取り入れた審美性推定モデルの高精度化に取り組んだ。 また、敵対的生成モデルに基づき、大規模な写真データセットから“審美的品質の高い写真”と“低い写真”のドメイン間の関係をend-to-endで学習し、得られたモデルによって任意の写真の色調を自動的に変更し審美的品質を改善する技術を提案した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度の課題は下記2つであった。 【課題1】 Explainable AI技術による深層学習モデルの説明は「実用価値のあるモデル」の存在が前提である。したがって、“人の視知覚”と“機械学習”の異なるAttentionの概念を取り入れた審美性推定モデルの高精度化に取り組む。 【課題2】構築した審美性推定モデルに対し判断根拠の可視化技術を実現するため、課題1で導入したAttention機構によって獲得した深層学習モデルの注目領域をAttention mapとして顕在化させる技術を確立する。 課題2については若干対応が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、基本的には当初の申請書通りに進める予定である。
|
Causes of Carryover |
当初の予定では、令和3年度中に深層学習用計算機をもう1台に購入する予定であったが、機種の選定に時間を要したため、次年度に購入することとした。
|