2022 Fiscal Year Research-status Report
An Universal Automatic Signature Verification with Explainability
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21K11942
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
大山 航 東京電機大学, システム デザイン 工学部, 教授 (10324550)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 署名照合 / バイオメトリクス |
Outline of Annual Research Achievements |
署名照合は国際的には社会的に広く受け入れられている本人確認手法である.機械学習技術を活用した署名照合の自動化には,(1)照合判定根拠に対する説明 性の向上,(2)照合精度の向上,(3)様々な言語の署名を統一的に照合できるユニバーサル性の向上といった課題が残されている.本研究は,主に以下の3項目について研究を行い,有用かつ実用的な自動署名照合の確立を目指す.(1)機械学習を活用した自動署名照合における照合判定根拠を説明できる技術の開発,(2)我々が開発した組み合わせ分割署名照合や,初めて署名照合に適用したランキング学習等を活用した自動署名 照合の高度化,(3)様々な言語の署名を統一的に照合する「ユニバーサル署名照合」の実現 2022年度は,主に(1)および(2)に取り組んだ.深層学習手法の判断根拠可視化技術であるGradCAMやPSMに加え,注視マップ(Attention Map)を署名照合に導入し,判断根拠可視化が可能であるかを検証した.また,署名照合の性能向上のために,手書き文字字形の定量評価や,典型文字の持つ特性を引き続き調査した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は(1)機械学習を活用した自動署名照合における照合判定根拠を説明できる技術の開発,(2)組み合わせ分割署名照合や,ランキング学習等を活用した自動署名照合の高度化に取り組んだ.研究代表者の異動もあり対外発表は実施できなかったが,研究プロジェクトはおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
署名照合手法の評価には種々のデバイスで取得された署名のデータセットが必要である.これまで公開されている評価用データセットは比較的低品質な署名を含 むものが多く,署名データの品質を調整しつつ評価を行えるデータセットを構築するために,署名データの収集を行う.また,提案手法の利点のひとつである第2段目の識別器に様々な機械学習手法を導入できる点について,種々の手法の判定結果を比較し,内部パラメータの状態 等を解析して,判定の根拠となったパラメータや,判定への寄与が大きかった特徴量等を取り出す手法を開発する.
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Causes of Carryover |
2023年度(3年度目)に必要となる計算資源購入のための物品費および,2023年度には各学会が対面化されることが予想され,参加予定の学会旅費が当初予定より 増加する見込みのため,2022年度の 物品購入費,旅費を抑制した. 2023年度はこの次年度使用額と当初請求した助成金とを合わせて,必要な物品購入費,旅費に充当する予定である.
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