2023 Fiscal Year Annual Research Report
スパース・ハイパーグラフネットワークによる画像認識および検索と調剤過誤防止応用
Project/Area Number |
21K11946
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鎌田 清一郎 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (00204602)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スパース・ハイパーグラフ / マルコフ確率場 / ハイパーグラフネットワーク / 調剤過誤防止 / ヒアリハット |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、スパース・ハイパーグラフ表現によるニューラルネットワーク(SHGNN)を検討した。今年度は、マルコフ確率場(MRF)を導入したMRFハイパーグラフ・トランスフォーマをさらに拡張したネットワークモデルを構築した。すなわち、ハイパーグラフ構築において、共通ハイパーグラフ生成器によるCommon hypergraphと、Attention機構を導入した、マルコフ性により生成したLatent hypergraphへの分割を行い、より最適なハイパーグラフ構造を再構築する方法論を導入した。視覚的質問応答への応用として、一般公開されているデータセットVQA-v2に対して拡張MRFハイパーグラフを適用した結果、従来手法BilinearGNなどを越える適合性能を得ることができた。次に、SHGNNの応用として、アルツハイマー/軽度認知障害(MCI)の識別問題に取り組んだ。Default Mode Networkに基づく結合ネットワークからHGNNを生成し、Attention機構を導入したSHGNNの構築を行った。公開されている大規模ADNI データセットのresting-state fMRIを用いて評価実験を行った結果、従来手法に比べてより高い識別性能を達成することができた。これは2023 IEEE PRAI国際会議において、Excellent paper presentation awardを受賞した。さらに、これまで社会問題となっている調剤過誤防止に引き続き取り組んできた。現在までに収集したヒアリハットの事例データおよび薬剤の添付文書(取扱説明書)から、ヒアリハット検索を行うための用法用量、特に重複投与、禁忌などを整理して10,000種類を超える薬剤の情報抽出を行った。その結果、薬局におけるヒアリハット数を適用前から約10分の1以下に抑えることができた。
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