2023 Fiscal Year Research-status Report
動画像からの三次元復元におけるパラメータの自動決定に関する研究
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21K11961
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
佐藤 智和 滋賀大学, データサイエンス学系, 教授 (50362835)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コンピュータビジョン / 三次元復元 / Structure from motion / スケールドリフト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、画像群からの三次元復元を実現するStructure from Motion (SfM)法の実用時において障害となっていたパラメータ/モジュール決定の問題を解決する方法を開発している。2023年度は、Structure from motion法において、カメラ位置・姿勢推定結果の信頼度算出手法の開発に取り組み、SfMにおける推定失敗の要因の一つであるスケールドリフトを自動検出し、かつスケールドリフトを補正する手法を開発した。この手法では、近年広く用いられるようになり、実用化が進む画像認識手法を活用し、動画像中の複数クラスの物体を検出し、活用する。例えば、画像中の自動車、人、標識、などのように、それぞれのクラスに属する物体の実空間中でのサイズが一定の範囲内に分布することに着目し、そのサイズが三次元復元後の空間でどのように変化するかを評価することで、スケールドリフト量を算出する。ただし、異なるクラスの物体のサイズを統合的に扱うために、クラス間のサイズ比を自動決定し、これを用いて全てのクラスの物体サイズを正規化したうえでスケールドリフト量を評価している。これによって、復元対象となるシーンにおいて、一部のシーンにしか撮影されていない、または間欠的にしか観測できない物体も使用しながらスケールドリフト量を推定することを可能とした。本研究では、カメラパスの真値付き公開データセットであるKITTYを用いてスケールドリフト量の推定結果を定量評価し、正しくスケールドリフト量を推定可能であることを確認した。また、推定されたスケールドリフト量を用いてSfMの推定結果を補正することで、SfM推定結果の精度向上に効果があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで研究項目(a), (b)について研究開発を実施し、順調に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究項目(c)を推進する。具体的には自由視点画像や実写画像を対象としてSfMを実行し、推定結果から得られる特徴量からSfMの推定の精度を見積もる手法を開発する。
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Causes of Carryover |
前年度までの学会活動の制限による繰り越しが多額であったため。 次年度以降の研究、発表等への発表経費に利用する。
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