2022 Fiscal Year Research-status Report
Human internal state estimation focusing on differences between conscious and unconscious behaviors
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21K11968
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
山添 大丈 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (70418523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 教彰 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 教授 (60395168)
米澤 朋子 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90395161)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 内部状態推定 / VR / 視線推定 / データ生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
内部状態として、昨年度検討した視認(周辺環境中の物体を視覚的に認識したかどうか)に加えて、行動の意図の違いに着目し、それらの推定に向けた予備実験を行った。VRベースの実験環境を構築し、その中で探索と記憶を伴うタスクを行ってもらい、行動の違いを分析した。分析の結果、意図(内部状態)の違いによって、頭部・胸部方向の変化が大きくなるなどの変化が生じることを確認した。今後,実環境に近い状況を想定した実験も行っていくとともに、意識的・無意識的行動に着目した分析も進めていき、人の行動から内部状態(意図)を推定する手法の実現を目指す。 また、内部状態推定のための基礎技術として、目領域を観測することなく頭部・胸部方向から視線方向の推定を目指す間接的視線推定手法や、それに向けた胸部装着カメラを用いた頭部姿勢推定手法、3次元眼球モデルベースの視線推定手法などについても検討を進めた。人への働きかけ手法として、触覚提示機構についても研究を進めている。 さらに、意識的・無意識的行動の深層学習による推定に向けて、データ収集に使用するセンサが変更された場合でも、新たに教師データを収集する必要がなく、教師データを自動生成する手法を提案した。心音を対象として、データ収集デバイスが異なる場合に対応するためにデバイスのノイズ特性を学習し、それをクリアな環境で収集したデータに重畳させることで、大量の教師データを自動生成できる。 人を規則正しい生活に誘導し、病気の再発を抑制するためのシステムについても研究を行った。ゲーミフィケーションの要素をスマホのアプリデザインに落とし込み、病気の当事者や医療関係者との議論を行った。その結果、自分の実施した良い行動の可視化、医療関係者からの良い行動の提案、他の当事者の体験談の共有といった要素が重要であることが分かった。今後はアプリを試作して当事者に利用してもらい、その効果を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験参加者数が少ないなどの問題はあるものの、内部状態推定の可能性を示す結果は得られてきており、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた結果に基づき、さらに実験参加者数の多い実験によりデータ取得を行い、推定モデルの構築につなげていく。
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Causes of Carryover |
実験の一部が実施できなかったために、次年度使用額が生じた。それらの実験を次年度に実施予定である。
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