2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K11972
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
芦澤 恵太 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70548073)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 広色域標準静止画像 / ロスレス圧縮 / 基底選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、地デジ放送で用いられるHDTVに対して、8Kでは画素数は約16倍、色の表現は現行の256階調から4096階調にすることで、立体感や臨場感が表現可能になることが期待されている。また、ビッグデータへの注目が高まるのに伴い、測量による3次元点群情報のデータベース化の整備も進んでいる。レーザー測量や写真測量で得られた点群情報は、LAS(LIDAR Data Exchange Format)と呼ばれる標準フォーマットで扱われており、例えばLASzipのようなロスレス圧縮方式は膨大な測量データを記憶し、管理するために不可欠となっている。本研究では、申請者がこれまで画像信号の非可逆圧縮方式の開発に取り組んできた知見を基に、新たに観測可能となった信号の可逆圧縮方式のプラットフォームの整備を目指すものである。 2021年度は研究の初年度であり、本提案課題を進めるにあたり準備的なことについて主に取り組んだ。具体的な研究項目は以下の2点である: ・超高精細・広色域標準静止画像(8K、各色 12 ビット)の統計的性質の把握を行った。 申請者がこれまでに提案してきた非可逆圧縮方式(ブロック単位の基底選択、周波数係数の予測方式)を用いた数値実験を重ね性質の把握を行った。また、次年度以降の準備として、方位選択性をもつ新たなウェーブレット変換の開発を行った。 ・3次元点群データのロスレス圧縮についての調査研究を行った。行政が公開している測量データを用いて、信号特性と圧縮効率についての考察を行った。代表的なロスレス圧縮方式であるLASzipを具体的な測量信号に適用することで、本研究課題の位置付けと今後の方向性について再確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
数値実験を中心に行うことで、次年度へ向けた課題の位置付けと今後の方向性についての確認は終えたが、コロナ禍の中、フィールドに出てテストデータを作成することや、他分野の研究者・技術者との打ち合わせや意見交換の場を作ることが叶わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も基本的方針としては当初の計画通りに研究を推進する。 今年度は計画に対し、やや遅れた進捗となっているが、移動制限などが解除され、あらゆる場所に調査に出向くことが可能となることを祈っている。 また、今年度の準備的な調査研究を基盤に、当初の計画以上の成果が得られるように取り組んでいきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において、出張も招聘も行うことが出来なかった為、旅費として計画をしていた部分がすべて未執行となった。次年度も万が一、出張許可が下りないことが見込まれた場合は、WEBでの打ち合わせの設備にも経費を使用させていただきたい。
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