2023 Fiscal Year Annual Research Report
The study of visual processing: effects of wide-field visual stimuli and spatial frequencies on optokinetic nystagmus and afternystagmus
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21K11999
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
瀧 正勝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30453111)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視運動性眼振 / 眼球位置 / 広視野角 / 空間周波数 |
Outline of Annual Research Achievements |
視運動性眼反応は一方向に動く視覚刺激に対して生じる反応である。また視野角の違いにより自己運動知覚(ベクション)が異なることは知られている。視野角、空間周波数の違いが眼球位置に及ぼす影響を調べた。被検者は成人男性4名と女性2名で、被検者から35cm離れた位置(正面、左右)に32インチモニターを設置し、Psychtoolboxで仮想のドーム状に作成した正弦波を右または左へ動かした。そのときの視運動性眼振(stare条件)をEyeSeeCam(サンプリング220Hz)にて測定した。まず被検者6名にたいし、時間周波数を5Hz、空間周波数を0.25cpdに固定し、3つのモニターへ提示した270度、正面モニターのみの90度で比較した。その結果水平方向の眼球位置の標準偏差、95%信頼楕円の面積は90度の刺激のほうが有意に大きかった。さらに被検者4名に対し空間周波数を0.0625-1 cpdの間で変化させ先の実験と同じく90度、270度で比較した。その結果、水平方向の眼球位置の標準偏差は0.25cpdの空間周波数で大きさに差ができる傾向があった。空間周波数が減少は時間周波数が固定の場合速度が上がることと同義なので速度が上がると視野角の違いで影響がでる可能性がある。 以上の結果は第82回日本めまい平衡医学会、計測自動制御学会ライフエンジニアリング部門シンポジウム2023にて発表した。さらに両眼視の視野限界である120度刺激を作成し実験を行った。その結果90度、270度ではベクションをほぼ感じないものの、120度では半数の被検者でベクションを感じた。現在VRのヘッドマウントディスプレイも120度のものやアイトラッキング機能のものがあるが、視野角、眼球位置、動く速度などVR提示時の行動実験として基礎的実験になったと考える。
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