2021 Fiscal Year Research-status Report
疑似データ生成による異常検知性能向上と個人認証への応用
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21K12022
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
北村 拓也 富山高等専門学校, その他部局等, 講師 (40611918)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 異常検知 / 疑似異常データ / 機械学習 / 深層学習 / SVM / 敵対的生成ネットワーク / 変分オートエンコーダ |
Outline of Annual Research Achievements |
通常,正常データと異常データを分類する異常検知問題において,正常データに比べて異常データは収集が難しく,不均衡問題となりやすく,そのような問題においても異常データが多く得られた場合と同様の性能を示すようなアルゴリズムやシステムの構築は本分野においては重要であり,実用的であるといえる. 本研究では,疑似データを生成することによる異常検知性能向上と個人認証システムへの応用を目的とし,① 少数の異常データと多数の正常データを基にした擬似異常データの生成,② 多数の正常データのみを基にした擬似異常データの生成,③ 少数の正常データを基にした擬似正常データの生成の3つの疑似データの生成方法を用いる.令和3年度は,主に①-③のアルゴリズムの確立と①,③のシステム構築と実験・考察を行った. ①②のシステムでは,敵対的生成ネットワーク(GAN)や変分オートエンコーダ(VAE)を用いたアルゴリズムをベースとしてアルゴリズムを確立し,①においてはシステムを構築した.③においても当初GANとVAEを基にしたアルゴリズム確立の予定であったが,正常データにおいても少数であるという制約から,性能向上が見られず,サポートベクトルマシン(SVM)をベースとして提案したアルゴリズムである半ハードマージンSVM(SHーSVM)を用いたシステムの構築を行った.構築した①,③のシステムでは,先行研究に比べて性能向上が確認でき,より実用的なシステム構築ができたといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」にある通り,当初の目的に沿ったアルゴリズム確立とシステム構築ができており,おおむね順調に進展しているといえる.また,少数の正常データを基にした擬似正常データの生成においては,当初計画していた機械学習手法では予測していた結果が得られなかったことから,SH-SVMという新たな機械学習手法を提案することにより,性能を向上を達成するシステムの構築が実現しており,柔軟に研究を行えているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度に構築できていない多数の正常データのみを基にした擬似異常データの生成を用いた異常検知システムの構築を行い,実験・考察を行う.それと同時に,令和3年度に構築した異常検知システムについてアルゴリズムを実験結果を基に改善する.
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