2022 Fiscal Year Research-status Report
Studies on Multipurpose Distributed Constraint Optimization Problems under Dynamic Stochastic Environments with Disaster Relief Simulations
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21K12039
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
岩田 員典 愛知大学, 経営学部, 教授 (80367606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 暢浩 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (40314075)
内種 岳詞 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (70710143)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 災害救助シミュレーション / 分散制約最適化問題 / RoboCupRescue Simulation / マルチエージェントシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
分散制約最適化問題を RoboCupRescue Simulation に適用する際に問題となる通信回数の制限を緩和するライブラリの更新を行った。また、そのライブラリのログデータをより詳細に取得できるようにもしている。 分散制約最適化問題の適用においては Layerd DCOP を対象とした。ただし、Layerd DCOP そのままでは RoboCupResuce においては「市民を掘り起こす」→「掘り起こされた市民を搬送する」といった順序関係や、市民が死亡するまでに救助を完了しなければならないという時間的な制約をうまく表現できないという問題があった。 そこで、順序制約と時間制約を考慮した L-DCOP エージェントを提案した。このアルゴリズムでは順序制約を階層として表現し、階層ごとにタスク割り当てをすることで優先順位や時間的な制約を解決することを目指している。 この提案アルゴリズムを実装し、問題なく動作することが確認できた。しかし、時間制約を設けたことで、移動に費やす時間が長い環境においてはタスク完了率が低いという新たな問題が明らかになった。その原因はエージェントが移動にかかると見積もる時間と実際にかかる時間の差にあると考えられた。そのため、移動時間の推定を改良を目差した。この改良によりタスク完了率は69%から75%へと6ポイント上昇した。ただし、移動時間の見積は環境(地図とその災害状況)に影響を受けるため、過去に研究した地図の分析手法などと併せて更に改良をしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルゴリズム提案、問題点の洗い出し、改良など大旨順調に進んでいる。 ただし、RoboCup の世界大会にはオンラインでしか参加できなかったため、これらの成果や改善点について他の研究者との議論があまり進められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
L-DCOP が有効なことは判明しているが、移動時間の見積が正しくないと時間制約をうまく活用することが出来ない。そこで、過去に行った災害状況と環境と地図の分析に関する研究成果などを基に、移動時間の見積をより正しく行えることを目差す。 また、RoboCupRescue Simulation では新たに Python でのエージェント開発環境も提供されることになった。Python は機械学習のライブラリなどが豊富なため、DCOP を適用するためのライブラリを開発するとともに、機械学習によるタスク割り当て問題の改良についても模索していく。
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Causes of Carryover |
国外へ学会出張に行くことができず出張費の使用がなかったため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(4 results)