2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of High-dimensional Body Activity Time Series Analysis Methods for Unobtrusive Sleep Monitoring
Project/Area Number |
21K12040
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
堀口 由貴男 関西大学, 総合情報学部, 教授 (50362455)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠計測 / 時空間データ解析 / 時系列解析 / パターン抽出 / 信号源分離 / 時系列クラスタリング / 異常検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,睡眠障害の手がかりが睡眠中の身体の大小さまざまな動きの中に含まれているとの仮説の下,非干渉型の計測装置で取得した高空間分解能の体圧分布時系列から睡眠障害を特徴づける時空間パターンを抽出する高次元時系列データ解析技術の開発に取り組んだ. 2021年度は睡眠時体圧分布時系列からの信号分離技術の研究に取り組み,一般化モルフォロジ成分分析(GMCA)を応用して体圧分布時系列から呼吸努力波形とその空間分布を推定するアルゴリズムを開発した.GMCA は信号の混合のされ方が不明な複数の測定値系列から元の信号系列(=源信号)を分離するブラインド信号源分離手法の一種である.開発技術の適用事例からは,閉塞性無呼吸/低呼吸などの異常が生じているときに腹部の呼吸運動が検出される空間領域が拡大する場合があることが確認された. 2022年度以降は,呼吸異常が発生している時区間を推定する時系列異常検出技術の研究に取り組み,呼吸努力波形から特徴的な呼吸運動パターンを抽出するアルゴリズムを開発した.開発技術は,特異スペクトル変換が出力する変化度に基づいて呼吸努力波形を部分呼吸曲線に分割し,時系列クラスタリング手法を用いて部分呼吸曲線集合を少数のグループに分類する.2023年度の研究では,呼吸インダクタンス・プレチスモグラフで計測された呼吸曲線を調査用データとして用い,呼吸運動パターンの出現度数の情報を利用する異常検出モデルの性能を評価する実験調査を実施した.一連の調査からは,パターン抽出のための時系列クラスタリング手法として k-Shape 法が効果的であることが確認された.さらに,呼吸異常時区間の検出課題に対しては,時系列間の類以度評価において位相と周期の違いを許容する必要があることと,運動の大きさの違いを許容するようなスケール不変な類以度指標は導入しないほうがよいことが知見として得られた.
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