2023 Fiscal Year Annual Research Report
抽象的な概念を表す符号を自律的に学習するための自己符号化器の構成方法の開発
Project/Area Number |
21K12079
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Research Institution | Ichinoseki National College of Technology |
Principal Investigator |
松尾 直志 一関工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80449545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 伸敬 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10294034)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機械学習 / ロボットビジョン / 動作生成 / コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
様々な見え方がある対象から、そこに隠れた本質的な情報を抽出して符号を割り当てる方法の研究を行ってきたが、その応用例として容器に積まれた粒状食材を一定量把持する問題に適用する研究を行った。 ネギやコーンなどの粒状食材をロボットハンドによって把持する際、把持される食材の量はロボットハンドの動作だけでなく把持を行う場所での粒状食材の積まれ方にも依存する。同じ動作であっても食材が山のように積まれている場所では把持される量が多くなり、食材が凹みを形成している場所では把持される量は少なくなるという傾向はあるものの、その傾向自体を表現する数値を人が設計するのは困難である。加えて、食材の積まれ方が同様であってもロボットハンドの動作によって把持される量は異なる。つまり食材の状況によって「ロボットハンドの動作と把持される量の関係」がある程度定まるため、食材の状況から上記の関係を抽出できれば一定量を把持する動作を実現できる。しかし粒状食材の配置の仕方は無数にあるうえ、一度把持操作を行うとその食材の状況は破壊されてしまうため同じ状況での把持実験を繰り返すこともできない。 この問題は食材の状況として食材の色情報、深度情報を含む画像を考え、そこから「動作と把持される量の関係」を抽出する問題と考えれば複雑な対象から隠れた本質的な情報を抽出する問題と見なすことができる。また、似た状況であっても粒状食材の挙動は毎回異なるため、把持される量にはばらつきがある。そこで、食材の状況を表す画像から「動作と把持される量の関係」を把持量のばらつき自体も含めて予測する仕組みを開発し、実際の食材把持実験によって想定通りに予測ができることを確認した。開発した方法を利用するシステムを企業で活用する話も進展しており展示会などでも発表する予定である。このシステムについての特許も出願中である(出願番号:特願2022-105871)。
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Remarks |
FOOMA2024のニップンエンジニアリングのブース( https://www.foomajapan.jp/exhibitor/detail/746/ )にて本研究の成果を利用した、ロボったハンドによる粒状食材の定量把持システムを展示する予定である
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