2021 Fiscal Year Research-status Report
選択的注意を誘発する空中ディスプレイの開発とナッジへの応用
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21K12083
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
糸井川 高穂 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 助教 (60734217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 裕紹 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00284315)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナッジ / 空中ディスプレイ / 行動変容 |
Outline of Annual Research Achievements |
【概要】本研究は空中ディスプレイを用いて人々の行動変容を誘発することを目指したナッジを構築しその効果を検証するものである。当該年度では、空中ディスプレイを用いたナッジを試作するとともに、少数サンプルにより効果を検証した。これにより、今後の研究方法についての課題を明らかにし、分析方法の検討も可能となった。 【具体的内容】現在までに、以下の2点を実施した。一つ目は空中ディスプレイを用いたナッジの光学設計と試作である。想定した設置場所(公共施設の洗面所など)のサイズに設置可能なサイズで十分な視認性を得られる空中ディスプレイの光源サイズを検討し、かがんだ時の視線の角度の差から空中像だけでなく光源の映像も見えてしまい視認性を低下させることが明らかとなった。二つ目は少数サンプルによる実験を行い、データ分析時の課題として誘発したい行動(衛生行動)に対する被験者の価値観の影響がある可能性が示唆された。被験者の価値観に関する心理尺度を用いたアンケート調査を行う必要性があると考える。 【意義】現時点で、本実験に向けた課題が明らかとなった。 【重要性】視環境的に理想的な実験室での実験では、空中ディスプレイの視認性への課題は検出できない可能性があったが、複数の実環境をフィールドにした先行実験により視認性に対するノイズとなる光源が種々に存在することが明らかとなった。また、その特徴を踏まえた視認性向上に向けたナッジのデザイン(光源となるナッジの見える方向を部分的に遮蔽する)が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大予防として、当初の想定よりサンプル数を制限している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況により明らかになった実験方法および分析方法の課題に対応する。
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Causes of Carryover |
【次年度使用額が生じた理由】被験者実験のサンプル数の制限により、次年度使用額が生じた。 【使用計画】実験個所および時間を分散し、サンプルサイズを変更することにより、使用する計画である。
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Research Products
(1 results)