2022 Fiscal Year Research-status Report
選択的注意を誘発する空中ディスプレイの開発とナッジへの応用
Project/Area Number |
21K12083
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
糸井川 高穂 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 助教 (60734217)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 裕紹 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00284315)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ナッジ / 空中ディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
■具体的内容:複数の空中ディスプレイを作成し、視認性を確認した。また、空中ディスプレイに表示するナッジを複数案作成し、判読性を確認した。空中ディスプレイは、光源、再起反射シート、ハーフミラー、ハウジングで構成されるが、表示される空中像を視認することのできる距離や角度により再起反射シートやハーフミラーの角度が決まり、それによりハウジングのサイズや形状も変わってくる。所定の視認性についての空中ディスプレイの視認性を確認できたため、被験者の角度や距離による調整により実験に向けた空中ディスプレイを構築することにつながる。 ■意義:空中ディスプレイの背景の有無や可視確度の設定は、空中ディスプレイの基本構成となる。本内容が決まったことにより空中ディスプレイを構成する要素のうち、被験者の視線の高さおよび距離等の被験者に起因する要素以外の部分はおおむね決定できた。ナッジについては、規範活性化理論に基づき複数の案を作成し、判読性を確認した。ナッジのサイズは空中ディスプレイのサイズおよびハーフミラーの角度等の構成にもかかわるため、判読性を確認しておくことは空中ディスプレイの構成を決定するうえでも欠かせない要素でもあった。 ■結果の開示:本研究の成果は、人間工学会関東支部、人間―生活環境系学会、日本建築学会関東支部にて公表することを予定している。これらの学会は、人の行動に着目した分野を含んでおり、行動変容に対する効果的な空中ディスプレイとナッジの組み合わせを広く提案・公表することは、建築や多様なインターフェースへの適用につながると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗は、計画と比較しておおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、被験者実験を行い、空中ディスプレイの効果およびその表示する内容であるナッジの種類による効果を検証し、行動変容に有益な空中ディスプレイとナッジの組み合わせを検討する。
|
Causes of Carryover |
実験用機器の構成を限定したため、消耗品費が少なくなった。被験者実験を行う際に構成を再構成するため、被験者実験用の実験用機器に差額を適用する。
|