2022 Fiscal Year Research-status Report
分散学習ネットワークモデルを用いた病理組織画像の特徴抽出の最適化
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21K12111
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小野 直亮 奈良先端科学技術大学院大学, データ駆動型サイエンス創造センター, 准教授 (60395118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内田 研宙 九州大学, 大学病院, 講師 (20452708)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 深層学習 / 病理組織画像 / 教師なしクラスタリング / 免疫染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、深層学習を用いてマウスの膵臓の腫瘍からサンプリングした組織を5つの異なる染色技術、 すなわち、HE (ヘマトキシリン & エオシン染色)、MT (マッソントリクローム染色)、およびCD31 (分化クラスター 31)、CK19 (サイトケラチン 19)、および Ki67 (増殖マーカー Ki67)の3つの免疫染色方法で染色し、得られた画像から細胞構造の特徴を抽出し、潜在空間に埋め込むモデルを構築した。 病理組織画像からランダムに切り出した画像をもとにVector Quantized Variational Autoencoders (VQ-VAE)をもとにしたオートエンコーダーを用いて特徴抽出を最適化したのち、細胞の種類の異なるパターンを区別するために教師なしクラスタリングの手法をもちいて学習させた。クラスター間の画像の特徴の差異を最大化する情報量最大化のアルゴリズムによって、埋め込まれた潜在空間におけるサンプルの分布を解析し、クラスター構造を最適化した。クラスター間の分離を評価する統計的な指標である Dunn インデックスを用いて、クラスター数に依存する分離の精度を評価し、教師なし学習の課題で最適なクラスター数を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オートエンコーダーによる潜在変数への埋め込みモデルによる学習が安定して収束するようになり、元画像が精度良く再現できるだけの特徴が抽出できるようになっている。また、教師なしクラスタリングの結果を統計的に評価することにより、クラスター数の最適な数を選ぶことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
VQ-VAEによる埋め込みが一定の結果を出せるようになったため、ほかの埋め込みモデルによる結果を比較することを検討している。特に、最近の画像生成モデルで着目されている確率拡散モデルを用いた埋め込みと画像生成を利用したクラスタリングを行い、さらに潜在空間の汎化性を高めることを考えている。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で学会や会議がオンラインになり旅費が減ったため次年度使用額が生じた。今年度はオンサイトでの出張の機会も増えると考えられるので国内・海外出張で使用する計画である。
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Research Products
(1 results)