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2021 Fiscal Year Research-status Report

Development of automatically blood sampling system using minimally invasive microneedles and artificial intelligence recognizes minute blood vessels.

Research Project

Project/Area Number 21K12114
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

鈴木 昌人  関西大学, システム理工学部, 准教授 (70467786)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords医療器具 / 低侵襲性治療 / 無痛針 / 採血器具 / 自動採血 / 血管可視化 / 人工知能 / 機械学習
Outline of Annual Research Achievements

【血管網画像の鮮明化】異なるLED(赤、黄緑、緑、白色)を照明として撮影した皮膚の画像を重ね合わせ、その差分から皮下の血管領域を抽出する手法を試みた。結果、血管の抽出に成功した。ただし、血管抽出前に各画像の明度やコントラストを手動で調整する必要があることが分かった。現時点では画像調整を自動化するのは困難であり、本研究の目的である採血支援には不適であると判断された。また、皮膚表面を撮影した画像における血管の映り方については被験者の個体差が大きいことが分かった。年齢・性別・体重が異なる8名を対象として比較を行ったが、一定の法則は見られなかった。この結果から、被験者によらず血管を鮮明に撮影する手法が必要であると判断された。様々な手法を試みた結果、駆血帯と呼ばれるバンドを利用する手法が有効であることが分かった。駆血帯で上腕上部を締め付けて前腕の血管を撮影した結果、非常に鮮明な血管画像を得ることが出来た。本研究で利用したLEDの中では、黄緑色(波長560nm)のLEDが最も血管の視認性が高かった。取得した血管画像を用いて畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を利用した機械学習を行い、血管形状の特徴を学習したAIソフトウェアを作成した。結果、高い確率での血管領域の自動抽出に成功した。
【採血システムの開発】針穿刺用器具の開発を行い、これを用いてラットを対象とした採血実験を実施した。まず、山田精工(株)との共同研究により世界最細となる外径0.09mm、内径0.05mmの中空微細針を開発した。更に、この針を回転させながら採血も行える特殊な針穿刺器具、および皮膚の照明と真空吸引による皮膚固定を同時に行える治具を開発した。これらを利用して、ラット腹部の血管を目標とした針穿刺と血液吸引を試みた。ここで、針の位置調整は手動で行った。実験の結果、10秒間で約10μLの血液を採取することに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

血管の可視化については、概ね計画通りに進行している。当初想定していた、異なる波長の照明を利用した画像処理により血管を抽出する手法は研究目的の遂行ができないことが分かったものの、新たな手法である駆血帯を利用した血管可視化支援が有効であったため、今後はこの手法を利用した研究を継続していく。
一方、自動採血システムについては進行が遅れている。これは、世間の半導体不足を遠因とする自動ステージ用コントローラの納品の遅れが影響している。現在でもコントローラは入手不可能な状態であり、入手は早くても今年度後半になる予定である。その代わりとして実施した動物実験については良好な結果が得られているので、今年度前半はこの動物実験を継続する予定である。また、自動採血システムに利用する血管位置および穿刺位置の決定システムについては順調に開発が進んでいるので、今年度後半の自動採血に向けて開発を進める。

Strategy for Future Research Activity

血管の可視化については、ステレオビジョンを用いた3次元空間における血管位置の推定システムの開発に着手する。ステレオビジョンにおいては左右のカメラで撮影した2枚の画像から、同一のオブジェクトを検出する手法が重要である。そこで、抽出した血管を微小な領域に分割してラベリングを行い、各領域の特徴量を抽出する。左右の画像において位置と特徴量の近いオブジェクト同士を同一オブジェクトとして決定し、その座標のずれから深さ情報を取得するシステムの開発を行う。
採血システムの開発については、針穿刺位置の決定システムの開発と動物を用いた採血実験を同時に進める。針穿刺位置の決定システムについては、以下の手順で位置決めを行うシステムとする予定である。①抽出した血管領域から針指し動作に必要な長さを有する直線部分を抽出する。②複数の直線部分が候補として抽出できた場合、太さ、直線部の長さ、直線度、角度等が最も針刺しに適した領域を穿刺位置として提示する。動物実験については穿刺用器具、特に皮膚固定器具の改良により、採血確率と採血速度の向上を目指す。

Causes of Carryover

2021年度において自動採血装置を構成する自動ステージ(電動で所定位置まで駆動する精密ステージ)を購入することを計画していた。しかしながら、折からの半導体不足によりステージ用コントローラを購入することが出来なかった。代替として穿刺用器具(照明器具および皮膚固定治具)の開発および動物を対象とした採血実験を行った。この針穿刺用器具開発を行うために3Dプリンタを購入したが、自動ステージとの価格差相当の未執行予算が生じた。そこで、該当予算を2022年度に繰り越し、年度中の自動ステージの購入を行う計画である。ただし、2022年度もコントローラを購入できるか不透明なので、情勢に応じて執行計画を変更することも検討する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 2021

All Presentation (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Presentation] U-Net を用いた微細血管領域の検出2021

    • Author(s)
      入潮拓樹, 鈴木昌人, 高橋智一, 青柳誠司, Cao Thang
    • Organizer
      画像の認識・理解シンポジウムMIRU2021
  • [Patent(Industrial Property Rights)] 画像処理装置および画像処理方法2022

    • Inventor(s)
      青柳誠司, 鈴木昌人
    • Industrial Property Rights Holder
      関西大学
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      特願2022-007289

URL: 

Published: 2022-12-28  

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