2022 Fiscal Year Research-status Report
Mechanism to retrofit interactive tutorial instructions superimposed on web applications
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21K12136
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鎌田 賢 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (70204609)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ウェブアプリケーション / チュートリアル / 子供向けプログラム言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的は、ウェブアプリケーションの操作画面を提供するプログラムに対して対話的なコーチを提示するチュートリアルプログラムを後付けで追加できるメカニズムの確立である。既に完成したウェブアプリケーションに対して、そのプログラムを変更せずに、あと付けでコーチ用のプログラムを追加できるための条件と方法が明らかになることに意義がある。 令和4年度の計画は、子供向けプログラム教育ウェブアプリケーションIslayPubを対象として令和3年度に実装したチュートリアルプログラムの例に基づいて、チュートリアルプログラムが構成可能になるための条件と構成方法を一般化することであった。その具体的な条件と構成方法が得られた。元のウェブアプリケーションが満たすべき条件は、タップだけで操作でき、全てのドキュメントノードが一意なIDをもっていることである。構成方法を示す。半透明な灰色のシート状ノードを全てのノードの前面に配置することによって、どの既存ノードもタップできないようにする。その上で、チュートリアルシナリオに沿って次にタップすべきノードだけを灰色シートのさらに前面に表示して浮き上がって見えるようにして、そのノードをタップすることをユーザに促す。このノードをユーザがタップすると、元のアプリケーションは、その本来の機能によって動作するので、チュートリアルプログラムは特別なことをする必要はない。チュートリアルプログラムは、ユーザイベントとしてタッチエンドを検出して、タッチエンドの対象がシナリオで意図したノードであれば次のステップへ進み、灰色のシートであれば現在のステップを繰り返す。 この成果は国際会議論文として9月に発表した。また、本研究の副産物として得られた「遠隔にいる生身のアドバイザをボタン1つで呼び出して画面共有と音声で相談できる機能をウェブアプリケーションに組み込む方法」も国際会議論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度の計画である「チュートリアルプログラムが構成可能になるための条件と構成方法を一般化すること」は達成された。ただし、この方法で再度チュートリアルプログラムを実装して各種タブレットで試験したところ、タブレットの機種によってはグラフィック描画が乱れる場合があることが観測された。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の計画である「生身のコーチによる模範演技の操作ステップを記録してチュートリアルプログラムを自動生成するウェブアプリケーションの構築」に取り組むとともに、タブレットの機種によってはグラフィック描画が乱れる原因を調査して、それを回避する実装方法を探求する。
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Causes of Carryover |
令和4年度では、コロナ禍のためリモートでの開発が主となり、開発に関わる人件費・謝金を執行できなかった。国際会議の登録料は執行できたが、会議開催がオンラインになったため旅費は執行できなかった。代わりに試験用のタブレット等を購入して、タブレットの機種によってはグラフィック描画が乱れる現象を見出すことができた。 令和5年度では、発表を予定している国際会議の登録料と旅費、また、開発に関わる人件費・謝金を支出する予定である。
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