2023 Fiscal Year Research-status Report
Development and operation of a digital learning environment that visualizes online learning activities
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21K12159
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
吉崎 弘一 大分大学, 学術情報拠点, 教授 (10351785)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 学習支援システム / 学習分析 / 学習者支援 / 動画視聴分析 / 学習ログ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らがこれまでに開発した学習支援システムでは、教授者がアップロードしたデジタル教材に対して、学習者は、ふせんとテキストハイライトの注釈情報を記録できる。2023年度には、オンデマンド動画の視聴箇所を自動記録し、その記録データに基づき動画再生画面にフィードバックを表示する機能を、共同研究者と共に開発した。これは多くの教育機関でオンデマンド動画を、授業や教育支援に活用していることを踏まえた機能開発である。一般に学習支援システムに掲載したオンデマンド動画を教学に用いる場合、学習者は過去に自身が特定の動画のどこを視聴したかを記録できない。また、教授者は特定の動画に対して、各学習者の視聴状況を確認する方法がなく、この点を教授活動に活かすことができない。今回、開発した機能では、1)学習者は自身の動画視聴状況を把握できる、2)教授者は各学習者の動画視聴状況を確認できるようにする、ことを目的としている。同機能の開発では、標準的なWebブラウザ上で動作する動画視聴プレーヤを開発し、この動画視聴プレーヤーで動画を再生すると、その試聴箇所を1秒単位でサーバ上に送信し、そのデータベースに記録する。この視聴ログデータを、学習者および教授者のそれぞれの動画視聴プレーヤーに反映することで、視聴箇所及びその統計処理の結果を表示することで、フィードバックを実現している。これらの機能の開発には、クライアントサイドにはJavaScript、サーバサイドにはクラウドサービス(サーバレス環境)などを活用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
業務環境の変化、及び研究に用いる機器(GPU)が入手困難であったことから、システム開発に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
学習支援システムにアップロードされた講義動画に対して、音声認識をした結果のテキスト情報を用いて、学習活動を支援する予定である。その際に、動画内の音声の説明内容に基づくキーワード検索を実現し、その検索ログを分析すると共に、学習者・教授者にフィードバックする。検索ログの記録には、国際標準規格IMS Caliperを用いて、学習支援システムから外部システムに出力する。また、時系列データベースに保存することで、効率的な分析を実現する予定である。
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Causes of Carryover |
音声認識システムの開発に必要な計算機資源(GPU)が入手困難となり、システム開発に遅れが生じたことが大きな要因となっている。なお、この計算機資源については、既に入手したため、今後、システム開発を加速させる予定である。講義動画の再生時間より短い時間で認識結果を出力することを目指し、利用する認識フレームワークに適した高性能なシステムを開発する。ま た、データベースは、大容量の学習ログの分析に適した、時系列データベースを利用する予定である。
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