2022 Fiscal Year Research-status Report
JFスタンダードに準拠したロールプレイ型日本語学習支援システムの開発
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21K12172
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小暮 悟 静岡大学, 情報学部, 准教授 (40359758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 真 静岡大学, 情報学部, 教授 (30225627)
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 教授 (30234800)
山下 浩一 常葉大学, 経営学部, 准教授 (30340110)
野口 靖浩 静岡大学, 情報学部, 准教授 (50536919)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 学習支援システム / 日本語教育 / ロールプレイ / 協調学習者エージェント |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究の目的は,JFスタンダードに準拠したロールプレイ型日本語学習支援システムを開発することである.JFスタンダードに準拠したコンテンツを「日本語教師が望む教育スタイルで」学習者に使ってもらうために,教育スタイルを自由に変更可能な日本語対話訓練システムを実装する.ただし無制限に何でもできるシステムの実装は難しいため,「ロールプレイ型」の対話に制限する.令和4年度の短期目標は(1)「教師がコンテンツを自由に設定可能なロールプレイ型日本語学習支援システムの設計・実装」および(2)「対話中の学習者の行動解析による学習者の理解度の推定機能の設計・実装」の二点を進めることである. 今年度の研究成果は3つである.研究成果(a)「意味交渉」をターゲットとしたロールプレイ型日本語宅習支援システムの実装,研究成果(b)教師がコンテンツを自由に設定可能なロールプレイ型日本語学習支援システムの改良,および,研究成果(c) ディクトグロスシステムにおける協調学習者の単語誤りにおける正解との類似度を考慮した誤り生成確率の制御などを実施した.本年度の短期目標(1) としては,研究成果(a)(b)(c)すべて,短期目標(2)としては,研究成果(a)にてその目標を達成するために研究が進められた. 研究成果(a) については,現状日本語教育の現場で意味交渉が題材として上がっていない現状を踏まえて意味交渉の学習スタイルおよび学習支援システムを開発し,人工知能学会第96回ALST研究会で報告している.また研究成果(b)においては昨年度実施したロールプレイ型日本語学習支援システムベースに,問題や回答に画像や音声を使用できるようシステムを改良した.投稿時期の関係で,システム開発の初期段階のシステムについて国際会議ICCE2022にて発表している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定では令和4年度は「対話中の学習者の行動解析による学習者の理解度の推定機能の設計・実装」を予定していた.研究実績概要で述べたように,研究に着手はしているものの,学習者の入力から学習者の状況,シチュエーションの理解状況を推定し,その状況に応じて意味交渉を使って学習者と協調学習者の間の理解度のギャップを埋めるような対話の実現に至っている. 令和4年度の研究計画として,小目標2.1「誤りを含む発話の正誤判定機能」,小目標2.2「フィードバック機能」を上げた.2.1については,発話されるべき文に対して学習者が入力した文との,文字・単語レベル(研究成果(b),(c))および係り受けレベル(研究成果(a))での類似度を測定することで,2つの類似度をみて,正誤判定をする機構はすでに実装済みである.また,2.2における「フィードバック機能」についても,研究成果(a)(b)(c)の全てにおいて,レッスンが終了した後に2.1で測定した正誤判定状を使うなどしてフィードバックする機構を実装済みである.ただし,目標2「対話中の学習者の行動解析による学習者の理解度の推定機能の設計・実装」の観点からは,学習者の理解度の数値化および理解度を用いた学習支援アルゴリズムの変更等はまだ実現できていない.令和5年度についてはこの点も加味しつつ令和5年度の研究目標と合わせて研究を進めていく必要がある. このような状況のため,進捗としては概ね順調に進展している,と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
申請当初の令和5年度の目標は,「JFスタンダードに基づくコンテンツ整備と学習者の理解度による学習コンテンツ推薦機能の設計・実装」としている.これを実現するための小目標としては,3.1「コンテンツへの学習項目ラベルの付与」3.2「学習項目ごとの学習度合いの推定」3.3「次の学習に適したコンテンツの推定」がある.3.1 についてはすでにJF スタンダードにおける Can Do に基づいたコンテンツ整備は予備的に実施しており(研究成果(a)),それをベースに進めていく.3.2 および 3.3 については現状では研究成果(b)において,学習中の学習者の誤り度合いからレッスンの達成度を推定し,その達成度に基づいて次に学習すべきレッスンを提案する枠組みが試作されておりそれをベースに研究を進める. また令和6年度に実施予定の評価実験を進めるに当たっての,システム統合,評価実験計画などについても前倒しで検討を進める予定である.
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Causes of Carryover |
海外を含めた学会への参加において特に上半期の国内出張及び海外出張等が難しい状況にあり,旅費等の執行ができなかったため.
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Research Products
(2 results)