2021 Fiscal Year Research-status Report
絶滅危惧種アオウミガメの摂餌生態に関連した海洋ゴミ誤飲のリスク評価
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21K12265
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
楢崎 友子 名城大学, 農学部, 助教 (30772298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 克文 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (50300695)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 海洋ゴミ / アオウミガメ |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋ではプラスチックゴミ汚染が顕在化し、ウミガメなど海洋生物による誤飲のリスクが高まっている。一般的にリスクは有害な出来事が起こる可能性(発生可能性)とその重大さ(影響度)を組み合わせて評価する。本研究は地理的に離れた摂餌海域に生息するアオウミガメを対象に調査を行い、海洋ゴミ誤飲の発生可能性に着目したリスク評価を行うことを目指している。野外調査地は国内2カ所およびマレーシア1カ所を予定していたが、新型コロナウィルス感染症の流行により、マレーシアでの野外調査は困難であると判断し、研究計画を一部変更した。 本年度は国内2カ所の摂餌場(黒島周辺海域、三陸沿岸域)にてアオウミガメに行動記録計とビデオロガーを装着して放流し、それぞれ3個体と2個体からデータを取得した。黒島と三陸の個体の摂餌深度、摂餌に費やす時間割合は大きく異なり、海洋ゴミへの遭遇頻度も大きく異なることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は地理的に離れた国内2カ所の摂餌場においてアオウミガメの放流実験を実施し、行動データおよびビデオデータを取得した。当初の想定通り、異なる摂餌パターンや海洋ゴミへの遭遇頻度を示すデータが得られており、海洋ゴミ誤飲の発生可能性に着目して解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に研究を進めることができているので、これまでと同様の方針で研究を進める。本年度も野外調査を実施してデータ数を増やしていくとともに、リスク評価を行うために必要なサンプル数が集まり次第、論文執筆を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行の影響で一部研究計画を変更し、当初予定していた出張ができなかったため、次年度使用学が生じた。次年度は当該年度に実施できなかった野外調査のための出張を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)