2023 Fiscal Year Annual Research Report
Removal of Cesium in Soil Solution by Zeolite Produced from Fly Ash
Project/Area Number |
21K12290
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
狩野 直樹 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00272857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 淳 新潟大学, 研究統括機構, 准教授 (90370395)
原田 直樹 新潟大学, 自然科学系, 教授 (50452066)
金 熙濬 工学院大学, 先進工学部, 教授 (50242045)
三嶋 謙二 筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (60758415) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | セシウム吸着 / アルギン酸-ゼオライト / カオリン-キトサン / 土壌溶出液 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,ゲル状のアルギン酸-ゼオライトのハイブリッド材料(AZHM)に加え,新たに作製したカオリン-キトサン複合マイクロボール(KCCM)も水溶液中からのセシウム(Cs)吸着剤として用いて,セシウム吸着に関する最適条件の探索を行った。これにより,当該研究で作製した材料のセシウム吸着剤としての有用性を検証するとともに,土壌からのセシウム分離に関する基礎実験を総括した。 吸着前後のKCCMの形状,構造,官能基の変化を探究するために,吸着剤のXRD,XPS,SEM-EDS,FT-IRによる特性評価が行い,その後バッチ法によりCs吸着における最適条件を決定した。その際,振とう時間,溶液温度,溶液pHを変化させ,決定した最適条件をもとにCs濃度を変化させ,Langmuir model, Freundlich modelを用いて吸着等温線を作成し,吸着モデルの検討を行った。その結果,吸着反応は擬二次モデルに適合し化学吸着が支配的であること, Langmuir等温線に高い相関性を示し単分子層による吸着が支配的であることなどがわかった。一方,AZHMにおいては,両者(ゼオライトとアルギン酸ナトリウム)の配合比の異なる5種類(A 1:0,B 4:1,C 1:1,D 1:4,E 0:1)の吸着剤を作製し,SEM, TG-DTA, XPSにより特性評価を行った後,吸着実験を行った。 2種の吸着剤によるCs除去メカニズムの検証を行った結果,内部拡散による化学吸着のみならず,吸着剤との接触時に構造中の空孔への補完による吸着も行われていると考えられる。さらに,ハイブリッド構成材料の各寄与割合の見積もり,吸着剤のビーズ化の意義などの知見も得られ,実用化に向けての基礎データが得られた。
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