2022 Fiscal Year Research-status Report
Study of broadband noise prediction generated from a low-pressure fan based on machine learning
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21K12294
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐々木 壮一 長崎大学, 工学研究科, 助教 (00304965)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 広帯域騒音 / 機械学習 / ファン騒音 |
Outline of Annual Research Achievements |
機械学習の決定木は、例えば、将来の電力供給を複雑に絡み合う要因の中から有意性のある要因を見つけ出して予測することができるなど、データの中に隠れた因子を特定する解法として有用である。この決定木に基づいて、圧力PSDを決定することができれば、ファン騒音の予測を機械学習に展開することができる。まず、機械学習を行う際の特徴量として、主流速度のみの場合と主流速度と迎角の場合の予測結果を比較した。その結果、主に低周波から中間の周波数帯域にかけて、迎角が広帯域騒音を予測するための重要な因子の一つであることが分かった。また、教師データとして与える風洞試験の実験データの組み合わせが空力騒音の予測結果に与える影響について議論した。平板から発生する空力騒音予測において、多数の教師データを学習させたモデルは、風洞試験の主流速度の範囲で、実測値の騒音をおよそ±5 dBの誤差範囲で予測することができた。これらのことから多数の教師データを含むモデルの予測精度は、教師データが少ないモデルの予測精度よりも良いことが分かった。さらに、低圧ファンから発生する空力騒音の予測について考察した。予測値は実測値よりも過剰に見積もられたが、そのスペクトル分布の形状を表すことができた。機械学習によるファン騒音の予測では、各スパン位置の相対速度を含む速度帯の教師データを与えることが必要であることを示した。定常の数値シミュレーションの相対速度を用いてファン騒音を予測した結果、予測値のスペクトル分布は実測値を表すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
風洞試験によって計測された平板のスペクトル分布を教師データとして、圧力PSDを抽出することを可能にする回帰学習器を開発した。機械学習によって抽出された主要な予測パラメータの回帰分析に基づいて、平板から発生する広帯域騒音が予測できることを確認した。低圧ファンの羽根車を構成する翼素の流れの特徴量に基づく圧力PSDの抽出、放射積分の解析などを当初計画の通り完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
高い全圧効率と広帯域騒音の低減を同時に満足するように、低圧ファンの主要設計パラメータを多目的最適化する。最適化された翼素の予測パラメータを羽根スパンに重畳し、翼素運動量理論の方法論に基づいて高効率かつ低騒音の低圧ファンの羽根車を設計する。この羽根車を実際に製作し、低圧ファンの広帯域騒音が機械学習に基づいて低減されることを実験的に確認する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため当初計画していた会議での成果発表ができなかった。次年度に国内の学協会や国際会議での成果発表での使用を計画する。
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