2023 Fiscal Year Annual Research Report
Control of phosphorus release using microbial fuel cell in small-scale wastewater treatment plants for phosphorus removal
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21K12301
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| Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
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Principal Investigator |
見島 伊織 埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 主任研究員 (00411231)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智秀 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (60251120)
窪田 恵一 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (50707510)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 排水処理 / 浄化槽 / 栄養塩除去 / 電気化学処理 / 堆積物微生物燃料電池 / 放射光解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、実際のリン除去型の浄化槽を想定し、嫌気槽と好気槽から構成されるラボスケールの装置を作製し、装置の排水処理性能を評価した。また、XAFS測定を行うことで、鉄電解とMFCの組み合わせが、鉄の化学形態に与える影響について検討した。
実験では、好気槽上部に鉄電解装置を設置した。MFCは嫌気槽に設置し、アノードとしてカーボンフェルトを装置下部に、嫌気槽の一側面にエアカソードを設置した。また、対照系として、同じ装置条件で電気的接続のみを行わない開回路条件でも運転した。
実験の結果、TOC濃度は両系共に除去率90%を超える性能を発揮しており、浄化槽として十分な有機物除去性能を有していたといえた。また、MFC系では嫌気槽処理水の有機物濃度が対照系と比較してやや高かったが、これはMFCによる発電により、返送汚泥の有機物分解が促進された可能性が示唆された。リン濃度はMFC系の処理水でやや低く、若干ではあるがリン除去能の向上が見られた。
各実験装置内のXAFSスペクトルを比較したところ、好気槽汚泥はMFC系と対照系でほぼ同一のスペクトル形状であった。一方で、MFC系と対照系の嫌気槽汚泥間の相同性は低く、MFCを組み込むことで鉄の化学形態が変化する可能性が示唆された。嫌気槽では対照系がやや高エネルギー側であり、鉄が酸化的であったことが示唆された。標準物質で得たスペクトルを用いてパターンフィッティングを行い、鉄の平均価数を算出した結果、MFC系の嫌気槽では鉄の価数が減少していた。FePO4の割合は好気槽汚泥と対照系の嫌気槽汚泥で高く、MFC系の嫌気槽ではやや低くなった。嫌気槽の汚泥ではFeSの存在割合が高く、特にMFC系で顕著であった。以上のように、リン除去型浄化槽にMFCを適用した場合の影響について実験的に検討し、処理装置のリン除去効果や装置内の鉄形態の変化に関する成果を得た。
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