2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of cross-linked molecular LEGO block polymer for highly recyclable structural materials
Project/Area Number |
21K12315
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
岩村 武 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (10416208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩月 雅士 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (30362453)
足立 馨 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (40401533)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 分子レゴブロック / ケミカルリサイクル / 架橋高分子 / 2官能性分子レゴブロック / 3官能性分子レゴブロック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、分子間で可逆的な共有結合を形成できる部位を複数有する分子レゴブロックを合成し、これを組み立てて高いリサイクル性を有する架橋高分子材料を創成することを目的としている。 2021年度に、リンカー部位に芳香族を有する2官能性分子レゴブロックおよび3官能性分子レゴブロックの合成を行い、合成法をある程度確立することができたが、純度が十分ではなく、不純物が残存するなどの問題点があったことから精製方法に課題が残った。2022年度は、合成法および精製方法にさらなる改良を加え、比較的高収率であることに加え、高純度で対応する分子レゴブロックを得ることに成功した。 また、芳香族を有する2官能性分子レゴブロックを重合したところ、対応する2官能性分子レゴブロック高分子が比較的良好な収率で得られた。一方、芳香族を有する3官能性分子レゴブロックの架橋反応を試みたところ、対応する架橋高分子を得ることができた。 これらの分子レゴブロックから得られる線状高分子および架橋高分子に光照射あるいは加圧を行うと、高分子主鎖中に含まれるヘキサアリールビスイミダゾール部位の共有結合が開裂することにより生じると考えられる着色が認められた。このことから、これらの線状高分子および架橋高分子は、光や圧力に対するクロミック特性を有することが明らかになった。このような挙動は、光照射や加圧を行うことによってポリマー主鎖が開裂し、モノマー相当する分子レゴブロック単位に変換されることが期待されることから、今後は、これらの線状高分子および架橋高分子のケミカルリサイクル性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分子レゴブロックの重合反応、架橋反応において低温恒温槽の使用が不可欠であるが、コロナ禍の影響により低温恒温槽の入手が困難になり、当該年度中に導入することができなかった。 そのため、当該年度中は、重合挙動や架橋挙動の検討については、予備的な検討に止まり、詳細な検討を行うことができなかった。これらの検討は低温恒温槽を入手後に実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、分子レゴブロックの重合挙動や架橋挙動の検討を実施し、モノマーに相当する分子レゴブロックの転化率を求めることでケミカルリサイクル性を評価することに加え、2種類の分子レゴブロック高分子を用いて、組み換え反応(スクランブル反応)を試み、その反応挙動について検討を行う。 スクランブル反応によって得られた高分子は、原料高分子と比較して、その物性が変化していることが予測される。そのため、例えば、濡れ性の異なる2種の分子レゴグロック高分子を用いてスクランブル反応を実施する場合には、それぞれの原料高分子の濡れ性と比較して、生成高分子の濡れ性がどのように変化したか明らかになるように評価する予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度は、分子レゴブロックの重合反応、架橋反応の際に必要となる低温恒温槽を導入する予定であったが、コロナ禍の影響により低温恒温槽の入手が困難になったために、次年度使用額が生じた。 そのため、低温恒温槽を2023年度に導入し、分子レゴブロックの重合挙動、架橋挙動について詳細な検討を実施する予定である。
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