2023 Fiscal Year Research-status Report
"Efficiency of Collaborative Activities" for water environment conservation
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21K12352
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
井手 慎司 滋賀県立大学, その他部局等, 学長 (50275161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 奈央子 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (30623847)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 水環境保全 / 協働 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
河川や湖沼の水環境は流域内の様々な活動の影響を受けるため、水環境保全において多様な主体の参加が必要であり、各主体の特徴を活かして連携することで効率的かつ継続的な活動になる。そのようなメリットがある一方で、形式的な連携や組織間調整のための事務手続きの増加、一部の組織への負担の偏在などの課題を抱える事例もある。これらの課題を改善するため、本研究では『連携の効率性』に着目し、次の2点を明らかにすることを目的として進めている。【目的1】水環境保全を目的とする連携事例を対象に、連携の効率性を定量的に測定する。連携において[得られた成果]と[費やしたコスト]を、客観的・主観的尺度によって定量的に測定し、コストに対する成果を効率性として算出する。【目的2】連携の効率性に影響を与える要因を構造的に明らかにする。 効率性に影響を与える要因について、既存研究を基に仮設モデルを設定し、検証する。2023年度の実施内容として、先行研究や関連図書を参考にアンケート調査票を作成した。 具体的には、①調査対象組織の概要、②協働事業の概要を把握したのちに、協働の成果として、③関係組織・関係者の認識や意識、④協働のアウトカム評価(協働することでどの様な変化があったのか)を把握することとした。③については、問題認識や協働の目的を関係者らで共有しているか、関係主体が自立して対等な立場で関わっているか、相互理解の上で協働を実施しているか、役割分担は適正に行われたか、事業の振り返りをしたか、など協働のプロセスや協働における関係者らの認識について把握することとした。また、④については、協働によって公共課題の解決にどの程度貢献したか、協働による関係主体・関係者らの意識変化、関係組織の活性化、関係組織の協働以外の活動の変化、ネットワークの広がりなどを定量的に把握する調査票とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象組織の抽出に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した調査票を水環境保全を目的とするNPOに配布し、調査を実施する。
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Causes of Carryover |
調査対象組織の抽出に時間がかかっているため。 今年度、水環境保全に取り組む組織をリストアップし、アンケート調査を実施する。
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