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2022 Fiscal Year Research-status Report

Application of materials for Environmental Education incorporating the concept of life cycle thinking in Period for Inquiry-Based Cross-Disciplinary Study

Research Project

Project/Area Number 21K12365
Research InstitutionYokohama National University

Principal Investigator

松本 真哉  横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (50345469)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsライフサイクル思考 / 総合的な探究の時間 / 探究活動 / 教員研修 / カードゲーム
Outline of Annual Research Achievements

本課題では、学習指導要領の改訂に伴い導入された総合的な探究の時間における生徒の課題設定や探究活動の指導において、製品などのライフサイクルに関する考え方(ライフサイクル思考)の導入を支援する教員向け指導教材とオンラインツールなどの開発と実践に取組む。
二年目の検討では、初年度に整備した教材などを用いた、製品などのライフサイクルに関する教員向け研修について対面での実施を進め、その有効性を調べた。当該研修は、①研究協力者である神奈川県教委が主催する探究活動に係る指導力向上研修、及び、②研究代表者が講義や運営などで関係する東京都立高校の教員向け授業力向上研修として実践を進めた。①は全3回からなる講座で、2022年度は、初回に本課題に関する研修内容を導入し(2022年6月28日、参加者38名)、その後の2回は、参加者の当該教科の評価方法も含めた単元指導案の共有と議論、及び学校の教育目標を踏まえた年間指導計画案の検討と議論で構成された。また②の実施校は、既にスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け探究学習を活発に進めており、教員の学習指導の幅を広げるために本課題に関する研修を実施した(2023年1月26日、参加者41名)。初年度に作製したタオル、カレー及びスマホのライフサイクルに関するポスターは、各研修で参考資料として配布した。研修内容の有効性確認のために実施したオンラインの質問紙調査(回答者数57名)から、研修で体験した教材やグループ活動が、探究学習の課題設定などの指導に資するとの評価が9割程度得られた。一方で、これらの教材と活動を活用した指導計画や探究学習の事例、人材支援など、ライフサイクルの考え方を当該教科の指導に導入するために、更なる補助的資料が必要であることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は、既存の製品などのライフサイクル思考を基礎とした教材や教育活動の、総合的な探究の時間での課題指導における活用について検討を行った。これまでに作製されていたタオルなどのライフサイクルに関するポスターを強化指導向けに改修し、同時に、これらの課題に関連する当該教科の単元目標を作成した。また、ライフサイクルの考え方に関する講義と温暖カード及びモノのライフサイクルに関するワークから成る研修内容を固めた。またオンライン実施だったが、研修会を実践し、教材などの指導への有効性を確認することができた。
二年目は、研修を対面型で実施することと、研修における学びの当該教科の課題指導への活用における課題抽出を念頭に研究活動を進めた。今回は、研究協力者である神奈川県教委主催の教員研修において、当該教科の指導案や年度計画案を主題にした内容で研修を実施することができた。ただ年度途中の研修のため、指導案作成の研修回では、参加者の議論の中心は、すでに進められている教科の指導案やその課題であり、次年度の当該教科の年間指導計画の検討でも、ライフサイクルの考え方や関連教材を反映させた事例は見られなかった。受講後の質問紙調査では、ポスター資料や教材などを生徒指導へ活用するための更なる情報や事例提供を必要とすることが示された。年度末に実施した都内の高等学校における研修会でも、教科教育の内容と直接的な関連が薄いライフサイクルの考え方を導入するために、指導資料などの関連情報の拡充を図る必要が示された。併せて、高校の研究授業や探究学習の発表会などに多数参加し、必要とされる資料に関する情報収集を行った。
なお、二年目の課題としていたカードゲームのオンライン化については、オンライン教育教材の調査などは継続したが、教員研修の実施や高校の研究授業などの参加を優先して進めたため、三年目に具体的な検討を進めることになった。

Strategy for Future Research Activity

最終年度の活動として、他の教育委員会や高等学校での更なる教員研修の実施を進める。また、ポスターやカードゲームなどに関係する指導資料の拡充を念頭に追加の教材開発を進める予定である。また、今回の研究活動の成果などを書籍化する可能性が生じている。書籍化計画が進むようであれば、これまでの研修結果で得られた課題に対応する内容や資料を取り入れた書籍の刊行を目指す。また、二年目に実施できなかった、カードゲームのオンライン化の検討を、学生や研究協力者の協力を得ながら進める予定である。
このような教育活動の普及については、引き続き関連学会での研究発表に加え、エコプロ展などの環境関連展示会での普及活動も進める。

Causes of Carryover

二年目に予定していたカードゲームのオンライン化の検討を進めることができなかったため、そのために予定していた金額が次年度使用額になっている。この点については、次年度に予定している研修会の実施や追加教材の検討などと併せて検討を進める予定である。

Remarks

・令和4年度探究活動に係る指導力向上研修講座(第1回)、神奈川県教育委員会、2022年6月8日
・令和4年度第2回授業力向上研修、東京都立富士高等学校、2023年1月16日
・溝上慎一の教育論:No156 探究における「課題の設定」戦略・ライフサイクル思考(https://www.youtube.com/watch?v=L-jlGltLUfc)

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 総合的な探究の時間の指導におけるライフサイクル思考の導入 -2-2023

    • Author(s)
      松本真哉、平山世志衣、水野建樹、比良剛
    • Organizer
      第18回日本LCA学会研究発表会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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