2022 Fiscal Year Research-status Report
フィンランドとドイツにおける放射性廃棄物の社会受容
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21K12391
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
佐藤 温子 青山学院大学, 法学部, 准教授 (20748264)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射性廃棄物 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も新型コロナウイルス感染症のため海外渡航が容易ではなかったが、2023年3月にようやく海外調査を行うことができた。今年度の実績としては、主に次の三点が挙げられる。 第一に、2022年7月に大阪大学全学教育推進機構において、依頼されて「エネルギーとリスク」というテーマで授業を行った。その際には、ロシアによるウクライナ侵攻の際の原発攻撃等をふまえて、原子力の平和利用と、原発稼働の際に発生する高レベル放射性廃棄物の問題にも言及した。 第二に、フィンランドの放射性廃棄物研究の第一人者である研究者らにより2022年末に発表された論文を、著者らに許可を得て日本語に翻訳した。同論文では、フィンランドで原子力を推進する正当性を保つための、高レベル放射性廃棄物を自国に最終処分するという国家責任の約束(promise)について吟味している。同論文中には、同約束がどのように変遷してきたかが叙述され、フィンランドが外国から放射性廃棄物を輸入し自国に最終処分する可能性や、小型モジュール炉から発生する放射性廃棄物の処分問題についても言及されており、日本も含めて処分場立地が未定の国々に新たな視座を提供しうる。 第三に、主にフィンランドのロヴィーサ(Loviisa)において、最終処分場の反対運動を率いた人物のもとを訪問し、情報収集およびインタビューを行った。この調査により有益な情報が得られたため、今後まとめて発表する予定である。なお、今回の調査の際に、現地の新聞社に取材され、記事として紙面に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症問題のため、本研究にとり重要な海外調査を容易に行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
さしあたり2023年3月の調査内容を形にまとめて発表する。 感染症問題の経過を見ながら、現地調査を続け、研究を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
感染症問題により、現地における研究調査が滞っていたため。 次年度使用となった経費は、今後、現地調査費用(旅費等)に使用予定である。
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Remarks |
・(ゲスト講師・依頼あり)佐藤温子「エネルギーとリスク」大阪大学 全学教育推進機構「【社会】平和の問題を考える」 2022年7月8日。 ・(インタビュー記事)""Nagako Sato tuli Japanista…", Loviisan Sanomat, 2.4.2023. https://www.loviisansanomat.fi/paikalliset/5828513
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Research Products
(1 results)