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2021 Fiscal Year Research-status Report

Intangible Economy and Tax Reform in the U.S.: Policy Change from Reagan to Trump

Research Project

Project/Area Number 21K12415
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

河音 琢郎  立命館大学, 経済学部, 教授 (90273870)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 篠田 剛  立命館大学, 経済学部, 准教授 (50717866)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords無形資産 / 税制改革 / 産業再編 / デジタル課税 / 国際課税
Outline of Annual Research Achievements

2021年度においては、大きく以下2点の課題について方針を持ち、研究を進めた。第1は、1986年税制改革法の再評価と同改革が今日に残した課題の抽出に関する研究である。第2は、TCJAおよびバイデン政権のMade in America Tax Planに集約される現代のアメリカ国際課税改革の評価とそれがOECD/G20により提起されている新国際課税改革に及ぼす影響に関する研究である。
いずれの課題についても、研究代表者と分担者による共同研究会を中心に検討を行った。その結果、前者の課題については、1986年税制改革法の立法化が、政策過程の研究においては、Steuerle (1992)をはじめとした既存研究により明らかとはなっているものの、課税ベースの拡大を受け入れた経済界をはじめとした利益諸団体がなにゆえ立法化に応じたのか、さらには同法成立以降進展したグローバル化とパススルー事業体の台頭という新たな課題に対する対応状況が、改めて問われるべき課題であることが明らかとなった。後者については、TCJAをはじめとした近年のアメリカ国際課税改革のルーツが2010年代初頭の議会における議論にあること、その無体財産に対する課税改革が今日のOECD/G20による新国際課税ルールの提起に大きな影響を及ぼしている一方で、価値創造との関連で依然理論的課題が残されていることが明らかとなった。
ただし、コロナ禍の影響により、前者の課題については、新たなアーカイブ資料の収集を行うことができなかったため、過去に蓄積した資料の分析と既存研究のサーベイにとどまった。また、後者の課題については、その中間的評価について、研究代表者、研究分担者それぞれにおいてこれまでの研究を成果としてとりまとめたほか、税法学者に対するヒアリング調査をオンラインにて実施した(年度末に実施したため、経費の計上は2022年度となる)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初2021年度は、アメリカへの渡航調査により、アーカイブ資料の収集と現地でのヒアリング調査を予定していたが、コロナ禍の継続により実施は適わず、これらの調査は持ち越されることとなった。こうした状況に鑑み、1986年税制改革法の評価に関する研究課題については、すでに収集済みの資料と既存の研究成果のとりまとめに集中して研究を進めた。また、現代のアメリカ国際課税改革の評価に関する研究課題についても、現地ヒアリングを行うことができなかったため、オンラインでのヒアリング調査を行うにとどまった。他方で、国内にて可能な既存の研究サーベイ等を進め、それを中間段階での研究成果としてとりまとめることにより、次年度以降の本格的な現地調査の準備に集中し、この点では一定の準備が整う到達となっている。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウイルスの感染拡大状況にもよるが、当初昨年度の課題とされていた、アメリカに赴いての現地でのアーカイブ資料の収集および現地でのヒアリング調査を本格的に実施し、そこで得た資料の分析とヒアリング調査から得られた知見のとりまとめを行うことが、本年度の研究の中心的課題となる。また、これらの研究活動で得た知見を、中間的なとりまとめとして研究成果として公表していくことも課題となる。上記のような2022年度の研究活動での成果を踏まえ、2023年度には、最終年度として、研究成果の最終的なとりまとめに入る予定である。

Causes of Carryover

当初2021年度に予定していたアメリカでの現地調査が、コロナ禍により実施不可能となったことが、次年度使用となった理由である。それゆえ、当該経費については、2022年度に予定している現地調査のための費用として使用する計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 新国際課税ルールの特徴と課題:巨大多国籍企業と「底辺への競争」への対応2022

    • Author(s)
      河音琢郎
    • Journal Title

      経済

      Volume: 316 Pages: 80-91

  • [Presentation] 経済のデジタル化と課税をめぐる国際協調と米国の税制改革2021

    • Author(s)
      篠田剛
    • Organizer
      日本租税理論学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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