2021 Fiscal Year Research-status Report
Reconstruction of Japanese immigrants in the Philippines under the US rule through films and photographs: Memory, Representation and Relations
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21K12425
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
米野 みちよ 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (20798144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 成子 愛媛大学, 法文学部, 教授 (90202126)
藤岡 洋 東京大学, 東洋文化研究所, 助教 (80723014)
バリガ マリア・シンシェア 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助手 (10895428)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フィリピン / 日系人 / 南進 / アメリカ帝国主義 / 大戦間期 / 映像人類学 / デジタルアーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトは、1930年代に米国統治下のフィリピンで、在比邦人によって撮影された貴重な映像資料(50本、合計約4時間)をデータベース化する。特にその過程を重視し、情報を精査すると同時に、映像の上映に伴ってその過程で発せられる語りに注目し、時間芸術でもある映像の持つ独特の価値を、人類学的に検討する。今年度は、以下の通り、その基礎的な作業を行なった。 1.全ての映像を、カットごとに割り振り、通し番号をつけた。作業用にその字幕をつけた映像を作成した。それをデータべータ化するための仮システムを開発した。すべてのカットにつき、その場面を説明する最低限の情報を入力した。特に、場所(市町レベル)と撮影時期の大まかな特定を行った。 2.国内・国際学会にて、3回の座談会を行い、いくつかの映像の上映とそれに関する分析についての発表を行った。(2021年7月18日フィリピン研究会全国フォーラム; 2021年8月25日 International Convention of Asia Scholars; 2022年3月27日 Association for Asian Studies) 3. 上記の各学会発表の前に、内部の勉強会を行った。 4. 関連事業として、映画『日本人の忘れもの』の上映会を行った。メンバーによる映画の解説および討論を行なった。(2021年12月17日 The Japanese Studies Association in Southeast Asia; 2022年3月25日 Association for Asian Studies; 2022年4月5日ラトガーズ大学; 2022年4月12日イリノイ大学) 5. メンバー(協力者を含む)による研究発表21件、出版8件。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 資料のデータベース化のための、システムの基盤を構築することができた。 2. 3回の学会発表を、上映を伴う座談会という形で行い、その度に勉強会を行い、各メンバーによる活発な情報共有と討論を行なった。 3. さらに、各メンバーが、それぞれ単独に、学会発表や出版を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 英文学術誌への、特集号の投稿。 2. 国際学会でのパネル発表。 3. 映像被写体の関係者などを招待しての上映と討論(FGDなど)。その語りの記録。 4. データベースに入力する関連情報の精査。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、国際会議出席およびフィールドワークが叶わなかったため。次年度には状況が良くなることを望み、国際会議出席および現地(フィリピン)フィールドワークを行う。
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Research Products
(41 results)